『ニーベルングの指環』四部作ならぬオペラ歌手シリーズ第四弾をば(つまり、本日記事で終わる)
・あまり若過ぎても、逆に年取り過ぎてると厳しいものの、何歳でも歌手になれる
・声楽の訓練は不可欠だが、音楽学校出ていない者に歌手の道閉ざされると決まっていない
声楽家のOld Schoolはそういうものと同時に
「そう、年齢上限が、コンクールを足掛かりに歌手目指す男女にとって、音楽学校出ていても厄介」
現代もオペラ歌手を目指す道は平坦じゃない
オペラ歌手開業という最初の関門を無事くぐり抜けたって、試練はイロイロ続くであろう
グルさん、エディタ・グルベローヴァは「生涯コロラトゥーラ歌手」のまま、74歳で逝った
She performed Zerbinetta more than 200 times across a span of 36 years, 100 of these were in Vienna -- her first in 1973 and her last in 2009.
Edita Gruberova's Last Zerbinetta 2009 - YouTube
63歳で超絶技巧アリア歌えるモノノケだったw
楽の調べを新世界より - mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】
45歳でMETを解雇されたキャスリーン・バトルと雲泥の差だ
いや、バトルはワガママ女王様でなくたって、声量に乏しいソプラノ・リリコ・レッジェーロ故に
『魔笛』では、夜の女王が歌えず、その娘パミーナが持ち役だった
声の円熟に従い、コロラトゥーラ・レパートリー内での劇的な役柄への転向したグルさんと異なり、遠からずオペラ舞台から去ったであろう
要するに、「持って生まれた声質の変更は、基本、不可」
パミーナ止まりの声質が、大好きなワーグナー作品を歌いたいと言って、イゾルデが歌えるか
メゾ・ソプラノやアルトの声質に留まる歌手も、以上同文
あと、適役なのに、時機外れというのもある
フィンランドの🥔ねーちゃん丸出しwのカリタ・マッティラ、当時23歳
その2年後に『ニュルンベルクのマイスタージンガー』エーファ、36歳で『ローエングリン』エルザ、40歳過ぎにサロメを歌った
ワーグナー作品に対して慎重過ぎたのやら、『ワルキューレ』ジークリンデを初めて歌ったのは50何歳
"Die Walküre" Moving Moment, featuring Karita Mattila - YouTube
61歳にしては若く声も出てるけど、初役当時「遅過ぎた」の評あったから
やはり適役なのに歌ってない『さまよえるオランダ人』ゼンタとも惜しいw
変更不可と言えば、年齢、人種、容姿もだ
昨日エルザ映像ペタリしたカタリーナ・リゲンツァの顔怖いけど、エルザに呼ばれた白鳥の騎士はとにかく暑苦しい
ちなみに
Richard Wagner (1813 - 1883): "Lohengrin" (Vienna, 1990) - YouTube
5年後の再演では、チェリル・ルステューダーの百貫デBエルザも暑苦しいw
プラシド・ドミンゴの歌うワーグナーは好悪分かれるけど、聴くだけならラテン系容姿が気にならず、観ると「おっさん臭い(゜_゜)」
Roberto Alagna | "In fernem Land" - Lohengrin, Wagner -12/2020 - YouTube
顔と歌だけなら耐えられるけど短躰どーしても気になるシチリア系仏蘭西人と比較すれば、ドミンゴがずっとイイけどねw
尤もアラーニャの短躰も、まだマシな理由を挙げれば
Richard Wagner: Die Walküre, Act 1 (English Subtitles) - YouTube
Peter Hakjoon Kim, Baritone | Operabase
ジークムントはテノール志願のハイ・バリトンが歌える役だから、そこはOK
西洋人妹より背の低い韓国系兄って、腰砕けるワイ
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映画仕立てが、幻想的な物語に現実味をもたらす~サロメ~ - mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】
人種に関してはいくつかの例外を除き、特にノー問題
La vendetta - Le Nozze di Figaro, W.A. Mozart | Kwangchul Youn 연광철 - YouTube
舞台映像でも、韓国人がメイクと演技力次第でごく自然に溶け込む
胴長短足なら、白人で高身長の割に足短いペーター・ホフマンを思い起こせw
巨体で釣り合い取れてる白熊兄と黒熊妹の「説得力」、そこが鍵よ
西洋人妹より背の低い韓国系兄は別に大人と幼稚園児の身長差じゃないので、違和感を払拭出来るかどうかに懸かっている
そう、短躰が悪いと言ってるんじゃない
歴史に名を残す偉人には天才以上の天才を含め、小柄多く、小さな巨人 - mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】
She was about 1.44 metres (4 ft 9 in) tall
He was just over 1.5 m, or 4' 11"
小学低学年ばり短躰の両名はオペラ舞台に立たなかったが
昨日記事で触れたアストリッド・ヴァルナイ
昔々大昔に実演聴いたジジババの話によれば、155cm前後という
150cmのブリュンヒルデもいたし、男性は不利だが女性なら珍竹林にも希望の灯が点灯すると思うわ
ま、所属先やコネといった政治力を含め、華やかに映るオペラ歌手も茨の道というコトね
聴衆視点で考えたら、可能な限り、美男美女歌手を求めるしね
美の基準は全世界共通に非ず+人それぞれの好み+自分がイケメンだ別嬪さんだと信じればOK
従って、モデルばりの美貌でなくたって構わないのよ
でなけりゃ、「何で、黄色い声上がるん(・・?」の歌手が現れるでしょ
個人的に謎過ぎる歌手を挙げよう
Eberhard Wächter - Lustige Witwe 1968 - YouTube
1987年からウィーン・フォルクスオーパーの監督となり、1991年からウィーン国立歌劇場の共同監督に転任したエーベルハルト・ヴェヒター
相方クラウディオ・アッバードと折り合い悪く、他にも敵がいたので、散歩中に心臓発作のために急逝したら、毒矢放たれたと噂された件
第二幕で、明らかにヅラが「俺の新しいヘアスタイル見てくれ」に対し、聴衆が薄ら笑いした件
備忘録しといて
Eberhard Wächter & Graziella Sciutti - Là ci darem la mano - Don Giovanni - YouTube
マァ悪くない顔だし、当たり役のドン・ジョヴァンニをウィーンで歌うと、オナゴどもが黄色い声を上げたそう
蓼食う虫も好き好き、でも含み笑いが出る理由
極上の音楽奏でる聖なる酔いどれ楽団 - mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】
ヴェヒター:「お国のスウェーデンは如何な感じですか?」
偉大なる元ブリュンヒルデのキルステン・フラグスタート:「お若いの、ワタクシは、ノルウェー出身ですよ」
ヴェヒター:「ノルウェーもスウェーデンも似たようなものでしょう
アフォ草生えまくって困るwwwwwwwwwwwwwwwww
ウィーン基準では美男子ヴェヒターついでに、ミュンヘン基準の美女を挙げると
The Vocal Magic of Ingeborg Hallstein: The Barber of Seville (Rossini) - High Quality - YouTube
Ingeborg Hallstein - Queen of the Night "Der Hölle Rache" - YouTube
Ingeborg Hallstein & Peter Alexander: Papageno-Papagena duet (Die Zauberflöte) - YouTube
Ingeborg Hallstein sings La traviata (1972, in Italian) - YouTube
1960年代後半から1970年代中頃まで、ミュンヘンを拠点に、TVにも頻繁に出演して人気を博したインゲボルク・ハルシュタイン
1968年だっけ、その翌年だっけ
ザルツブルク音楽祭に出演して歌曲リサイタル開いたら、「音楽祭の品位を下げる」と酷評された件も謎過ぎる
Ingeborg Hallstein sings Mary Poppins (1967, High quality, in German) - YouTube
クラシックに留まらず、ミュージカンルナンバー歌ったりした影響か(・・?w
美人というより個性的だけど魅力的な顔立ち、所謂Funny Face
21世紀現在のモデルばり美男美女スター歌手など比べ物にらない、男女双方から崇められるカリスマ性を誇る
それは
昨日記事に登場したアニヤ・シリヤでしょね
1960年後半には、西ドイツの週刊誌や画報のカヴァー・ガールとして引っ張りダコだったミニスカの女王だった
23個上のヴィーラント・ワーグナーを失った後
1955年以降バイロイト音楽祭に出演していた指揮者アンドレ・クリュイタンスと関係を持ったが
このクリュイタンスがヴィーラントの一回り上、シリヤの35個上とあって、ごく短期間のうちに二度死別の憂き目を見た
その後、11個上の指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニと結婚するも(25年後に離婚)
フリーの間は、ボヘミアン風ライフスタイルで、赤いジャガー🚙を乗り回し、西ドイツの若い世代の憧憬の的となった
遊び暮らしていたわけじゃないので、音楽的進境目覚ましく欧州で最も早く躍進中のプリマ・ドンナとして名声を博していた
常連として頻繁に客演するフランクフルト歌劇場では、1968年、特にシリヤのために『椿姫』を上演したが
シリヤは主人公が下層階級出身であることを強調した官能的な演唱をやってのけた
3オクターヴ半を誇る強力な広い声域を駆使し、雌虎から悲劇の主人公へ早変わりする眼もあやな演技力を発揮し
マンネリ化した役柄に新風を吹き込んだ
んで、魅了された聴衆、男性は悩殺、女性は物真似に走る大騒ぎとなった模様
女性は物真似の意味?
終演後、フランクフルト歌劇場のレストランで、BBAわからんけど、若い女性は皆
(欧米はカップ社会だから)エスコートする男性がビビるほど、無意識にシリヤの姿勢や仕草を真似た件よ
そこまで聴衆に影響力及ぼす歌姫、現代に果たしておるかいw
最後に、ヴィーラントが愛人にぐうの音も出なかった話で〆る
『タンホイザー』には、清純なエリーザベト、快楽の女神ヴェーヌスが登場する
シリヤはエリーザベト役の印象が強いけど、ヴェーヌスも歌った
バイロイトでヴェーヌスを歌う日のこと
シリヤが第一幕の出番終えた後、劇場内の何処にも見えなくなり、ヴィーラントが訝った
答を先に書くと、外へ遊びに出かけていた
ヴィーラントとシリヤは普段、バイロイトでなくミュンヘンに住んでおり、音楽祭中はクルマ距離だが近隣の村のホテル住まいしていた
その村までシリヤは出かけ、村の少年達を集め、ミニゴルフ⛳に興じたんだってよ
ヴェーヌスの出番、第一幕の冒頭部分と第三幕の幕切れ部分だけ
バイロイト音楽祭は、1時間か、幕間の休憩時間が長い
ザッと計算した所、4時間ちょいくらい、間が開くんだわ
ミニゴルフ⛳可能だよね
不測の事態起きた時が怖いからかね、シリヤが戻ったらお灸据えてやるとばかり劇場の外で待ち構えていたヴィーラント
しかし、シリヤが余裕持って劇場に戻り、完璧な演唱やってのけたら、文句言えるかい(・・?
もしも村の少年達と酒池肉林に興じる快楽の女神だったら話変わるけどさw