昨日続きをダラダラでやんす
「半分?」「大きい!」 - mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】
Hoiho! Hoihohoho! Ho jo to ho! - mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】
これらの記事がゴチャ混ぜだよを前置きしといて
チケット完売しないまま今日開幕をなのやらは置き
「ま、カタリーナの言い分もわかるものの、ホーレンダーの指摘が概ね当たってると思うワイ」
カタリーナの言い分もわかるのは
「演出については多様性に満ちていて、何年もかけて演出は作り直されている」
「新しい演出は作品に新しい視点を開くために不可欠だ」
バイロイト音楽祭の特性を考えると、ウィーン国立歌劇場と同条件に行かないからよ
ウィーンは夏休みの時期を除き、常打ちで、多様な作曲家のオペラを上演するレパートリー・シアターであり
高い制作費を掛けた新演出が聴衆の総スカン食らう酷評受けでもしない限り
一発即死でお蔵入りせず、何年か繰り返し上演される
一方バイロイトは、ワーグナー作品のみを、7月下旬から8月下旬の1ヶ月間だけ上演し
1作品につき4~7年上演(『ニーベルングの指環』四部作以外は、休演年もある)、その後新演出にバトンタッチする
バイロイトが、新演出にブーブー🐷五月蠅かろうと一発即死と行かない、その理由もうわかるよね
実際、音楽祭創立100周年記念として登場したパトリス・シェロー演出の指環、あれ初年度と最終年度ではだいぶ違うよう
初年度にブリュンヒルデの愛馬グラーネが本物の馬だっけ、お土産💩の心配無かったん(・・?w
バイロイト友の会の保守的な連中が拒絶反応を起こし
ヴォルフガング・ワ-グナーに「アフォ!ヴォケ!!クァス!!!4んでまえ~」の勢いで詰め寄るも
ヴォルフガングがシェローを擁護し、手直しさせたおかげ様で、最終年度には、最終上演の後1時間半にも亘るカーテンコールを迎えた
ま~ヴォルフガングも後年、自分演出と外部者演出どちらかにブーブー🐷の際、シッシッみたいな人の話聞かない老害に
けど、NYメトロポリタン歌劇場の指環、台本のト書きに忠実なオットー・シェンク演出を
「ディズニーと同じで、見た目だけで奥行きが無い」
照明の魔術で斬新なヴィーラント演出とは雲泥の差の、カネの計算能力で抜群なアンタが言うな~
…とはいうものの、シェンク演出評は例えともども、アンタが正しかったw
新演出は一度出したら数年続くからこそ、「カタリーナ、あんまし変な演出家連れてくんなや」
ちなみに、カタリーナ演出で超笑かしたのが
この舞台演出でいちばん衝撃的だったのは、G.ツェッペンフェルトのマルケ王の扱いでした。
詳しくは夏に書きましたが、「ものわかりのいい老紳士マルケ王」という今までの人物像を根底から覆す、
「強烈にエゴイスティックでいやなやつ」と言う設定でした。
何が衝撃的かって、最後のその「Liebestod」が終わるや、
ガバッとイゾルデの手をとっ捕まえて「さー、○ッチしょー!」とばかりに奥に引っ込むんですから、
涙も感動も吹っ飛びますわな(笑)、もうカネ返せと(笑)。
とても20年前に見たバイエルンのW.マイヤーの感動の再来など望むべくもありません。
で、面白くなかったのかと言われると、私には面白かった。
バイロイトくんだりまできて、新制作の「トリスタン」が何の変哲もなかったら、
そっちも逆に「カネ返せ」となりますし、
その辺が難しい按配なのですよ、ドイツは。
2015/10/26(月) 午後 10:36 [ grunerwald ]
イゾルデが恋人トリスタンの後を追えず、亭主に拉致られる場面アレ何やったんやw
演出が引っ込まないなら、歌手がトンズラ決め込む可能性を考えてみれ
diewalkurebayreuth2006thielemann - YouTube
Die Walkure Bayreuth 2010 /Thielemann Bluray
クリスティアン・ティーレマンが2006~2010年に指揮した指環より、『ワルキューレ』初年度と最終年度
結婚の守護神フリッカは、最初から最後まで藤村実穂子が歌った
神々の長ヴォータンが、初年度のみファルク・シュトルックマンで、後は
"Wotan´s Farewell" Dohmen-Thielemann 1/2 Bayreuth 2007 - YouTube
同じドイツ人のアルベルト・ドーメンが歌った
ドーメンは2007年がバイロイト初登場で、当時51歳か、マァ若いと言えないし
Götterdämmerung Bayreuth 2016 480p - YouTube
Alberich:Albert Dohmen
ワーグナー生誕200年の2013年新演出では、ニーベルング族の小人アルベリヒに転向した
ところで、シュトルックマンが初年度限りの理由
それは元々キャンセンル魔傾向によるものでなく、演出が嫌でトンズラ決め込んだ
当初予定されていた映画監督ラース・フォン・トリアーが降板したため
マリオネット劇のための戯曲から経歴を始めて、映画、テレビドラマの脚本も手掛けるタンクレード・ドルストが急遽引き受けた
準備期間わずか1年半で仕上げた点は評価されるべきで、その後手直しされたと思うが
最初は「何じゃ、そりゃ!?」部分が多々で、シュトルックマンにはハG頭抱えるくらい耐えられなかったよう
珍妙な演出が嫌だっちゅうなら
当記事冒頭に見えるコレ
『ラインの黄金』ドンナー、『神々の黄昏』グンターを歌った、1994~1988年のアルフレート・キルヒナー演出の指環
所々安っぽい装置が見られたアレ、どないやねん(・・?となる
アタシがシュトルックマンなら、自分の脇差を異父弟にしてアルベリヒの息子ハーゲンに奪われグサリされるグンターが嫌だけどぉは置きw
余程ドルスト演出が嫌で嫌でしゃ~なかったってか
世の中、嫁が常に姑のイビリ被害者で「嫁は弱者なのよー」と決まっておらず、賢姑が愚嫁に我慢しているケースもある
歌手も雇われの立場上、歌劇場の意向に逆らえず、アフォな演出家に我慢しているかもという意味だよ
尚、バイロイト新演出初年度限りで歌手交代、それで音楽祭側の肩持てる例が
ワーグナー没後100周年の1983年に登場し、1986年まで上演された、ピーター・ホール演出の指環での交代劇
Siegmund Nimsgern - Wotans Abschied - Bayreuther Festspiele
Siegmund Nimsgern "Siegfried" Bayreuth 83, Sir Georg Solti
1983年の海賊版CDを全部持ってるけどのうち『ワルキューレ』、「ちょ、酔っ払っとるんけ」を聴かせたいワイw
不評食らって1回目のツィクルス後に降板し
Götterdämmerungbayreuth1983Solti
Gunther:Bent Norup、ノルウェー人と交代した
あ”、シェロー演出と連続でジークフリート歌った43歳マンフレート・ユングが、聴衆のブーブー🐷五月蠅過ぎるにより
シェロー演出に替わる前のヴォルフガング演出で歌った61歳ジーン・コックスが急遽の年でもあったw
キルヒナー演出にアルベリヒの弟でジークフリート育ての親ミーメ、つまりキャラクター・テノール役を歌ったが
腐ってもヘルデン・テノールの名残りちゅうか、ジークフリートを歌うヴォルフガング・シュミットと拮抗する箇所があった
Forging Scene Act 1 SIEGFRIED - Bayreuth 1998 - WOLFGANG SCHMIDT - YouTube
どっちがどっちかわからんし、シュミットがぶっちゃけ下手だし、いっそ役を交換しろよと思ったもんだw
サテ皆様、上段に込めた意図おわかり(・・?
答:「バイロイト音楽祭がワーグナーの聖地と言えど、常に完全無欠のワーグナー歌手が揃うわけじゃない」
偉大なるヴォータン歌手ハンス・ホッターの評伝を著した英国人ペネロペ・テューリング
彼女が訪れた1950年代~1960年代のバイロイト音楽祭をまとめた著書『新バイロイト』を見ると
日本人が名前聞くだけで平伏す、戦前から戦後にかけて名声を誇ったワーグナー歌手だけが聖地に招かれたのではないと知れる
下手糞は流石にほとんどいないが(何人かはいたw)、要するに「玉石混交で成立する音楽祭」
ワーグナー歌手のみならずオペラ歌手全体が年々小粒となり、マリア・カラスのような強烈な存在感を持つ大歌手がほぼ消滅した現在
バイロイト音楽祭が果たして「ワーグナーの聖地」を維持し続けられるのやら
30年前の時点で既に
下手糞じゃないものの、強靭な声を不可欠とする「復讐の三重唱」が小粒トリオ
このトリオに腹立たず聴けるのは恐らく、ブリュンヒルデが抒情系のアン・エヴァンスだからよ
1988~1992年のハリー・クプファー演出のブリュンヒルデは当初、巨大戦艦系デボラ・ポラスキ
HALFVARSON Sings Hagen: The Trio
キルヒナー演出の大声トリオのブリュンヒルデな
クプファー演出初年度で不評を食らい、翌年からエヴァンスと交替で歌ったが
ポラスキ登板日の「復讐の三重唱」は確実に、男どもが圧倒されたと思う
21世紀現在のバイロイトにも、「復讐の三重唱」に限らず、歌手陣がどっかバランス悪い上演あるんじゃね
マァ、今年でも来年以降でもバイロイト詣で予定ある方々、ワーグナーの聖地だからと大きな期待は禁物を肝に銘じて渡独すべきでしょね