mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

Heil ! Meister ! 町の匠が礎となり、未来の芸術を切り拓く

イメージ 1

ドイツの指揮者ホルスト・シュタイン(1928年5月2日 - 2008年7月27日)
某サッカー選手の30年後みたいな頭部とブサ顔で、昔々、日本人ソプラノを愛人に持っていた
彼女の方も…それは置いといて




1975年、NHK交響楽団名誉指揮者に
1998年の出演が最後で、16回目の出演だった

1998年2月18日(水)、19日(木)7:00pm
NHK交響楽団第1345回定期演奏会
ワーグナーパルジファル第3幕(演奏会形式)
パルジファル:ポール・エルミング
グルネマンツ:マッティ・サルミネン
アンフォルタス:ヴォルフガング・シェーネ
クンドリ:押見朋子
合唱:二期会合唱団

18日にFM生中継、20日の金曜日午前中にBSで録画放送された
DAT、VHS、永久保存中(再生機械がマトモに動くか怪しいものの)
題名役のエルミング、小奴が、1997年11月16日(日)に聴けなかったので、東京まで行きたかった
ダニエル・バレンボイム指揮ベルリン・シュターツカペレの演奏会形式ね
デンマーク人が亜熱帯の東京で風邪ひいて、開演2時間前にキャンセルしおった
2002年11月4日(月)、ゲルト・アルブレヒト指揮読売日本交響楽団セミステージ形式を聴いて気は済んだ
しかし、第三幕のみとはいえシュタイン名演を思い出したら、メッチャ腹が立った19年後の本日
シュタインの実演、一度だけ、大阪で聴いたも思い出した





イメージ 2

イメージ 3

1995年10月30日(月)、旧大阪フェスティヴァルホール
1985年から1996年まで首席識者を務めたバンベルク交響楽団の演奏会
この年の日本公演プログラムは、A~Fまでの6種類
大阪では、Aプロ

歌劇タンホイザーより
序曲(ドレスデン版)
第二幕第一場「厳かなこの広間よ…」(歌の殿堂) エリーザベト

歌劇ローエングリンより
第三幕への前奏曲
第三幕第二場「快い歌声は消え…」(婚礼の場面) エルザとローエングリン
第一幕への前奏曲
第三幕第三場「遠い国に…」(グラール聖杯の物語) ローエングリン

休憩

ジークフリート牧歌 ホ長調 WV103 (1870)

楽劇ワルキューレ~楽劇ニーベルングの指環第一夜~より
第一幕第三場「父上が約束した一振りの剣…」~終幕 ジークムントとジークリンデ

ソプラノ:ルアナ・デ・ヴォル
テノール:ヴォルフガング・シュミット
抜粋でさえ時間食うワーグナーで占めるとは、ヒトデナシ~
7:00開演で、終演は9:30を過ぎた
前半だけで確か、8:00をかなり過ぎるまで
後半が、20分前後の牧歌と、30分前後のワルキューレと来る

15000円も払ってBOX席に座った甲斐あったわ
旧フェスティヴァルホール、席によっては、首が痛いの何の

BOXは足伸ばせる分、高いカネ払う価値持ってたからな





21年半後の本日、天国に向かって叫びたい
「シュタインさん、どーせ糞長いワーグナーとばかり、トコトンやって欲しかった
一幕形式のさまよえるオランダ人、あるいは、ラインの黄金
どない悠長に振ったかて、2時間半で終わるやん
奥行きが狭く間口は広かった旧フェスの舞台に大人数が乗るのであれば
2時間前後のニュルンベルクのマイスタージンガー第三幕でも手を打ったわ
ワーグナーなんて大阪でそない聴かれへんねんから、気を利かせんかい
改めてプログラム見ると、Aプロ、東京・名古屋・大阪の他に、千葉県市川市
想像ながら房総半島の大きいとは思えない市民会館のサイズを考えたのやら」




思えば、1995年初頭のN響定期でのオランダ人
これもDATとVHS持ってる
第三幕、盛り上がるはずなのに、水夫の合唱をカットしちゃってた
バイロイト音楽祭で長年合唱指揮したノルベルト・バラッチュが、二期会を締め上げて水準上げる前の話
(1997年の新国立劇場開場記念ローエングリンに向けて、二期会はマジ、基本から締め上げられた)
NHKの放送時間の都合も考え、カットしたのかしらん




極めてオーソドックスながら弾力のある音楽が特徴
棒のテクニックは体形に似合わず器用で歯切れが良かった
地元のコレペティトールから始め
カイルベルトカラヤンハンス・クナッパーツブッシュ、ギュンター・ヴァントなどの助手を経験し
要するに現場叩き上げであり、熟練のカペルマイスターだった
日本で本格的なオペラ振る機会無かったのが惜しい




惜しいといえば
1962年、バイロイト音楽祭パルジファルを指揮
1970年、同音楽祭でニーベルングの指環全曲を指揮
ヴォルフガング・ワーグナー演出のパルジファルニュルンベルクのマイスタージンガーを指揮した映像も
ワーグナー指揮者としての名声を高めた
っちゅうのに
「シュタインさんは他の指揮者の後釜を受ける事多く、指環の新演出は結局回って来なかった」
バイロイト合唱団員の花田夏枝女史が同情していたほど、ワーグナー聖地では地味な存在に終わった
華やかなスター指揮者も悪くないけど、ダサイ田吾作の味わい深さも評価されたら嬉しいのにね




そんなんだから
未来のバイロイトを支える実力持つ中堅や若手を排除したり逃げられたり
クリスティアンティーレマンみたいな面倒臭いのが権力を得ちまうのか、さて?ハテ?