mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

mathichenさん版:『イジワル映画批評家エンマ帳』

Geschenk書庫、確か本来、誕生日祝いの目的で作った
だもんで、モーツァルトの誕生日の本日に使用する
ネタ浮かばないため、2013-11-12 19:34:00 アメブロ別荘記事使い回しよ
一部、いや相当、Yahoo!本館に使い回してるけど、原文を当時のまま転載ね(編集作業がメンドクサイ)



記事題名見て、「さすがは人生約半世紀ですな~」のアナタ、同じ穴のムジナ、四捨五入すれば50歳以上だよ
どう年齢サバ読んだって、某おうじが生まれて1週間ちょいの1979年いま頃、中学生であったと断言してやる





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映画評論家の大黒東洋士さんについて

「ロードショー」の大黒さんの辛口コラム、懐かしいですね。
その頃は、金のない学生時代で、専ら立ち読みでしたが、気骨のある評論家だなぁと思っておりました。
さて、「キネマ旬報」は、毎年のベストテン号だけ購入しているのですが、その号には、その年1年の「キネマ旬報記事総索引」というのも載っています。
さきほど、別件で調べたい事があって、過去のキネ旬をひっくり返していたところ、このご質問を目にしたため、自分でも気になって調べてみましたら、1992年12月下旬号の中に、大黒東洋士さんの追悼記事が載ったということです。
おそらく92年に亡くなられたかと思われます。

投稿日時 - 2005-12-11 02:54:36

http://okwave.jp/qa/q1813290.htmlより質問者が選んだベストアンサー )





‘ロードショー’連載読んだし、単行本も持ってるわ
大黒氏は、自称『日本一の憎まれ批評家』
建前やヨイショの腰抜け批評家(批評家名乗る価値もない輩含む)だらけの中、顔はともかく男前であった
日本映画隆盛期、調子こいてる映画会社からオドシかけられようが、「ケッ」と吹っ飛ばす勢いの御仁だけに
1970年代後半から始まったエンマ帳においても、自分の意思のままにバッサバッサ斬りまくっていた




単行本では第38章に当たる、1981年に執筆された【小林信彦の「笑学百科」】
小林氏が‘夕刊フジ’に連載していたエッセイを取り上げ
「僕のエンマ帳より余ッ程シンラツで面白いから、今月は厚かましく小林ダンナにおんぶすることにした。
いいこと、面白いことは吹聴したいもんだから、読者よ、以て諒とされたい。」
小林ダンナさん、大黒爺さん、アタシゃお二人におんぶしてやるを諒とされたい
といっても、全部引用する気力も必要ないので、1個だけよぉ




〈 脚本家 〉
もし監督が殺されたとしたら、もっとも怪しい人物。
殺意のかたまりと言ってもよい。





洋の東西問わず、そんなもんでしょ
監督のみならず製作者や映画会社の思惑からイジラレまくって無残な姿になる、しばしば見られる
全く無傷に済んで大絶賛浴びた作品はといえば、‘アメリカン・ビューティー’(1999年)
アカデミー賞ゴールデングローブ賞を受賞した脚本書いたアラン・ボール、運がイイよ
脚本持ち込んだ先がドリームワークスSKGで、創業者の一人スティーヴン・スピルバーグ監督が目を通し
「これは、リライトせず、そのまま映画化するべし」、鶴の一声放ったいうからさ
平凡な核家族が崩壊する過程で、現代アメリカ社会の抱える闇を時にコミカルに描き出す作品
少しでも手入れすれば、平凡な核家族以前に映画全体の崩壊招くを見抜いたアンタ、座布団17万枚進呈☆





‘嘆きのテレーズ’(1953年)
これ、映画の出来は良いものの、マジ好かん
水兵から検事への密告状、つまり目撃者がいた
あのぉ、エミール・ゾラ原作は知らんけど
‘テレーズ・ラカン’(1928年)。完全犯罪成立したが故に、罪悪感に苛まれるんでしょ
恋人同士が一転、仇敵の如く憎み合うようになるから、悪夢のような人間模様ドロドロぶりが鋭く描き出される
犯罪知れやすい小道具が存在すると、興ざめじゃん
この物語はやっぱ、無声映画で作られるべきだ
サイレント俳優の場合、言葉に頼れない分、全身に全霊込めて表現しなければ、観客の心をつかめんしね
深刻な社会問題でも小綺麗にまとめる映画多く、最新技術の恩恵により、大根が名優に見える現代には
ベラベラ喋らず肉体による表現なんて、もはや不可能に近いだろうにしても






Amadeus、神の子。mathichenさん、天才以上の天才。お似合いと思わん?
【タコ天国での多幸を祈る】(2010年10月28日ヤホー本館)
「余談ですが、モーツァルト役トム・ハルスのサイン、25年後の現在もと相当保存してます」
手紙送った日を見ると、1985年2月21日木曜日。サイン送られてきたのは、1986年11月12日水曜日
済まん。3年前には、まだ24年後であった。訂正しとく
とにかく、その後3年経つから、27年後の現在もと相当保存してるわな
ファンレターの類を初めて書き、サイン貰える、こういう人は意外と多い
とはいうものの、何人に何年間も何十通を送り続けてるのに空振りも多く、アタクシやっぱ少数派かもね




‘アマデウス’1984年)、この脚本は原作者ピーター・シェーファー自身によるもの
監督のミロシュ・フォアマン曰く、「大変だったろうね」
戯曲として一度完成しているものを、映画用に改めて書き直すって、自分の作品であっても相当な労力要する
2000年に一度完成しているあらすじを、2013年現在ハデに練り直しているmathichenさんの実感じゃ
他人の作品ならば、尚更難しい
映画脚本に関して、大黒東洋士爺さんが、「日本人は、オリジナル信仰強過ぎる」
脚色の難しさ知らないを批判したのよ
自分で一から構想練り仕上げるのも、知識や労力を要する作業であるけど
他人の作品をブチ壊さず、その趣旨や魅力を引き出す作業って、本当に知性と教養が試されるのよ
一度でも真剣に物書いたり脚色したりの経験持つ人なら、おわかりよね
少なくとも某セレッソ応援団、いまは料理人だが、元作家志望だけあって理解早かったぜ




話はちょいと横道へそれるが




【男と女、その苦悩と歓喜】(今月9日本館) 
当所閲覧常連さんなら記事題名見ておわかりの通り、8月下旬の意味不明なドイツ四部作の第一夜ね
mathichenさんは体育会系ながら、中学では文芸部所属、小学校卒業文集にも作家志望と記録されてある
でさ、アメブロ版【男と女、その苦悩と歓喜】を使い、自分でアタクシの脚色能力実験したのぉ
Yahoo!版【男と女、その苦悩と歓喜】、白紙から構想と執筆したら、何日かかるんだろ?
ワーグナーは、26年かけ、ニーベルングの指環四部作を書いた
mathichenさんは、4日間で、自分自身意味不明なドイツ四部作を書いた
四部作のうち第三夜までを使用し、新たに書き起こした部分もある記事だからね
それはさておき、この世で一番愛する歌劇、R・シュトラウスの♪影のない女
台本担当は原作者フーゴ・フォン・ホーフマンスタール自身
ホーフマンスタール、1874年2月1日生まれ?あら嬉しや♪92年違いの、mathichenさん誕生日生まれだわ☆
オーストリアの誇る文豪と同じ誕生日生まれ
これすなわち、Yahoo!ブログ界の誇る文豪という方向で、音楽における神の子アマデウスへ戻ろう




日本での公開は1985年2月
2002年に20分のカット場面を復元し、デジタル音声の付いたディレクターズ・カット版も公開されている
mathichenさんは、ディレクターズ・カット版は観ていない
初版と両方観た韓国系弟分と某セレッソ応援団に聞くと、「それやったら、観る必要ないわ」と判断した
初版のレーザーディスク豪華版の特典として収録された未公開場面が復元されただけの話だもん
初版の160分でも、「15分ほど短くならんか」。3時間なんて、タヌキ寝入りするに決まっとるっちゅうねん
「15分ほど短くならんか」の意味?場面の描き方と編集をシッカリやってりゃ締まった部分ある気がするため




これはあくまでアタクシの感想だけどを前置きして








フィガロの結婚上演禁止を解くべく、モーツァルトが皇帝陛下を説得する場面
陛下が興味を示され、歌劇上演に向けての稽古開始、陰険なイタリア人トリオ鳩首凝議に繋がる
このくだりアタクシが演出家なら、陛下ニンマリ顔の後、無粋なイタリア親父どもへ切り替え、対比させる
モーツァルトが陛下の興味引き出そうと必死で作品の魅力語る部分を
その場面を陛下に想像させると交錯する形にすれば、この場面最後の陛下のニンマリ顔が活きると見たのよ
舞台ではまず不可能、でも映画なら可能じゃん
そういった場面を、シェーファーのおっさん想像出来なかったのかしらん




The Countess forgives her husband
フィガロ終幕、伯爵が奥方に「Contessa perdono(嫁や、赦したれや~)」が聴かれるわね
Contessa perdonoは他に、モーツァルトの嫁コンスタンツェが舅と口論やる場面にも流れる
音楽以外の甲斐性なし亭主にかぶせる格好だから、この場面は良かったと評価する




脚本から脱線すると、コンスタンツェ演じたエリザベス・ベリッジは適役だ
コンスタンツェ役決定までには有名どころが何人も名前出て
後年、‘恋の掟’(1989年)に出演したメグ・ティリーが決まったものの
( * ココだけ本日の追記:メグと妹ジェニファーとも東洋系っぽい風貌の理由
「姉の本名がMargaret Elizabeth Chan、つまり中国系の血を引く
フィービー・ケーツみたいに可愛くないのが残念無念~)
メグが撮影に入る前、乗馬事故かそんなんで負傷し降板、急遽オーディションやって選ばれたのがエリザベス
当時ほぼ無名ながらも、所属エージェントの後押しが大きかった模様
ま~エリザベスの方が、トム・ハルスには似合うのも確かよ
メグだと、落ち着いた雰囲気が却って、鬼嫁というか口やかまし屋女房の印象を与えると思うから








ごっこや、彼が甘えて「コレ~、彼女のドコに吸いついてるのさッ」など
アホ丸出し夫婦の醍醐味を描けなかったに違いない
Amadeus - Constance & Salieri
サリエリが、客の胸元見て出したとしか思えん茶菓子、それが登場することもなかった




映画って、演劇・文学・音楽・美術etc.の総合芸術である
脚本はもちろん大事であるが、配役も重要ということよ




さて、更新済んだし
しばらく放置していた、松本清張の‘鬼畜’を現代ドイツ版脚色に取りかかろうっと
あの話、原作読めば読むほど、奥深く、脚色意欲そそる
mathichenさんの手にかかってみい、鬼嫁が天使の顔持つ悪魔のようなオンナに変身しちゃうんだから~