mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

老害でも、ドクター中松なら可愛げあるのに

たぶん、これが「介護の部屋」書庫の最終記事です。
 
やっと心の整理もつき、まだ法事その他やることいろいろありますが
 
今後高齢者の介護に関わるかもしれない方のために書き留めておきたいことがあります。
 
少し、切ない内容もありますので、自分に関係ないと思われる方はスルーして下さい。

 
 

身体抑制の同意書について
 
最近は入院手続きの時、必ず、身体抑制の同意書を書かされます。
 
治療をすすめるため、又は生命を維持するために必要な点滴チューブなどを抜いてしまう危険がある場合。
ベッド柵を乗り越えて転落する危険がある場合。
手足を動かす、起きあがってしまうなど、治療上必要な安静や運動制限が守られない場合。
 
上のように
 
必要な医療行為を行うときにその妨げになるような行為をさせないように
 
身体を抑制することに本人や家族の同意をあらかじめ取り付けておくものですが、
 
父の場合、同意書にサインしながら、最初心の中では「そういう必要はないだろう」と
 
漠然と思っていました。
 
しかし、現実には、高熱でうかされると無意識に点滴を外したり、ベッドから降りようと
 
してしまうらしく、身体抑制の処置をされたことが、たびたびありました。
 
具体的には、写真のようなグローブをはめさせられたり、
 
ベッドに柔道着の帯のようなベルトで両手を拘束されたりします。
 


はじめてその現実を目にした時は、ショックでしたが、やむを得ない措置として
 
受け入れざるを得ませんでした。
 
家族がそばにいるときは、外しておくことができるので、入院してから3ヶ月近く
 
毎日できる限り長い時間、そばにいてあげました。
 
しかし、帰り際にグローブをはめたり拘束しなければならないとき、つい涙が出ました。
 
 
転院先の病院でも鼻経管栄養チューブを寝ている間に引き抜いてしまうので
 
夜間はグローブをはめていました。
 
(チューブを引き抜いてしまうと後で入れるときに本人が痛い思いをしなければならないのです)
 
転院先の病院では、拘束帯は使われませんでしたが、夜中にベッドから降りて床に
 
寝ていたことがあり、ベッドのまわりがマットで囲まれていたことがありました。
 
 
父は、熱がないときは、普通なのですが、高熱の時は幻影が見えたり、
 
自分が今どこで何をしているのかわからなくなるようでした。
 
こうした幻影は「せん妄」という現象でアルツハイマーなどの認知症とは区別されているようです。
 
最後までしっかり娘を認識でき、毎日見舞いに来るのを待ちわびてくれていました。
 
グローブをはめるとナースコールも押せないので、ベッド柵に鈴をぶら下げておきました。
 
ナースセンターが近かったので、いつも病室のドアを開け放しておき、
 
必要なときは鈴を叩いて鳴らして看護師さんを呼んでいました。
 
(声もかすれて出なかったので)
 

 


誤嚥性肺炎について
 
「老人はすぐ肺炎にかかる」とよく耳にしていました。
 
きっと風邪をこじらせて肺炎になるのだろうと思っていました。
 
ところが快適な環境で外気に触れず生活していても肺炎になるのです。
 
それは誤嚥による肺炎です。
 
父は、かなり以前からお茶など液体を飲み込むときによくむせていました。
 
高齢になるとのどの反射がにぶくなり、気管を閉じる弁の動作が遅れるために
 
しばしば、気管に誤って、水や食べ物が混入してしまいます。
 
そのとき、口の中の雑菌もいっしょに肺に入り込み、炎症を起こすのです。
 
父は、この誤嚥性肺炎を何度も起こし、
 
とうとう、最後の3ヶ月近くは、口から水や食物を摂取することができませんでした。
 
そのかわりとなるのが、点滴や鼻経管栄養です。
 
胃に穴をあけて直接流動食を流し込む胃ろうという手段もよく使われています。
 
点滴は、熱があるとき薬といっしょに24時間していましたが、
 
それだけでは栄養が不足するので熱が下がると鼻から細い管を胃まで通して
 
流動食を1日3回、点滴と同じぐらいのスピードで流し込んでいました。
 
1回に30分ぐらいかかっていました。1日3回で900kcalでした。
 
これでどうにか生命維持に必要な栄養は確保できますが、「食べる」「飲む」という
 
人間の最低限の楽しみを奪われてしまい、本当にかわいそうでした。
 
口の中も酸素吸入マスクをしている間は、バリバリに乾いてしまい、血がにじむありさ
 
でした。
 
これには「オーラルバランス」という口の中を湿らせるゼリー状のクリームが有効で、
 
よく塗ってあげました。
 

 


病院の個室について
 
父は、東京で心臓の手術をしたときから、いろいろな病院の個室を利用しました。
 
東京のA病院では、トイレ・バスなし・テレビありの個室が12600円でした。
 
こちらのB病院では、トイレ・バスつき・テレビありの個室が5000円でした。
 
転院先のC病院では、トイレつき・テレビなしの個室が4000円でした。
(テレビは持ち込み可)
 
広さはC>B>Aです。
 
長く入院するとき、個室と一般病棟ではかなりの差額になります。
 
父はC病院に転院するとき、一般病棟は空いてないので個室ならという条件で転院しました。
 
空いたら一般病棟へ移らせてほしいとお願いしていましたが、ほとんど入れ替えのない
 
療養型の病院だったので、最後まで個室でした。
 
鼻経管栄養や胃ろうの患者さんは、長い場合数年にもわたって入院することもあるそうです。
 
高齢者対象病院の場合、
 
なかなか一般病棟は空きがなく、どこも予約でいっぱいの状況ですから、
 
個室使用のことも念頭においておいたほうがいいです。
 
その点、都会に比べて田舎は個室料が安く、恵まれています。
 
また、入院・治療費自体は、後期高齢者は1ヶ月の上限が44400円ですので、
 
あまり心配はいりません。
 
父が心臓パイパス手術をしたときも手術の大変さに比べて入院費があまりに安いので
 
びっくりしました。高齢者を下の世代が支えている構図が見えました。
 

 
 
延命措置について
 
現代の医学では、人工呼吸器・心臓マッサージなど心肺停止状態の患者に対する
 
いろいろな医療行為があります。
 
これらを希望するかどうかを本人または家族が、医者と事前に確認しておくことになっています。
 
家族は、苦渋の決断を迫られます。
 
話しにくい内容ですが、あらかじめ元気なときに本人と話し合っておくことも
 
大切なことです。いざというときに家族の精神的負担が軽減します。
 

 

 
「介護の部屋」シリーズを長い間読んで下さり、ありがとうございました。
 
幸い、ダンナの母は元気なので当分この部屋を開けることはなさそうです(^^;
 
皆様の高齢のご家族様のご長寿を切に願っております。

 
 
 
【高齢者医療の現実】
ノッソリ起き上がってPCを見たら、マイページ更新情報の一番上にうしちこ母さん限定記事
拝借してきました
 
入院出来たり、都会に比べて田舎(福岡)は個室料が安かったり、訪問看護受けられたり
比較的恵まれていても、これだけ大変
じじ様はよく最後まで入院出来たもの(運が悪けりゃ退院させられるのが世の病院実情)
 
中途半端な大学にしか行けない頭なら、職業訓練か就ける仕事を選択する
無料のコミュニティカレッジで通常の大学教育を受けられる選択肢ある
年齢に関係無く、何度でも
実力競争社会だからこその必要な知識技術学歴獲得
階級社会であるからこその下々にもそれなりの環境を
個人主義である欧米では当たり前の話ですが
 
出来悪い弟妹の中途半端私立大学進学高額費用捻出のため、兄姉の選択肢が狭まる
大学行って何をしたいのさ?多い意味不明系学歴社会だと
計画性や必要性無くアラサーアラフォーなんて言ってたら
子供とその養育費教育費・ジジババとその生活費医療費がのしかかってくるんです
介護保険に税金かかること自体、世界に冠たる因業国家なのに
今春から年金減額されてますしね、ドイツが神さんに見える極悪非道国家ざますよ
 
子供が面倒見てくれるとノンキな親&三十路過ぎて似非グルメ巡りゲーム脳な子供
こういうタイプにはご愁傷様としか言えませんな
高齢者医療介護制度の現実続く限り、一家心中支援法と変わらん
子供がリストラされた時に親倒れたら、人生ゲームもフッ飛ぶ展開でさぞかし見物ですわ
 
…カネ持ち育ち都知事は世の現実を知らんよって、東京が貧乏になってもどーたら言える
もともとパッとせずに加え震災その他で選挙活動不十分な候補者多かったとはいえ
イシハラに投票した奴、ちょっと来い、ド突き回すぞ。心ある都民はウンザリしてるはず
イシハラ当選させた東京都を十把一絡げに嘲笑ってる現実が見える目を持つだろうから