mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

忘れ去られた野生の行き着く先は何処に

↑のニュース記事を見たら

                             L'enfant sauvage

映画‘野性の少年’(1969年)を思い出しました
フランソワ・トリュフォー監督がJ・M・G・イタールの「アヴェロンの野生児」の記録を映画化、
適役見つからず自らイタール博士を演じていました

公開当時、単独インタヴューか記者会見である質問に対し、涙目になったといいます
「少年を無理やり文明社会に順化させるのではなく、森に帰すのが彼の真の幸福では?」
質問者にも一理あるでしょう
人間の形をしているだけで、それまで何年もの間オオカミやっていて自分をそう信じているんですから
しかし、グレた少年期を送り、ろくすっぽ教育を受けていないトリュフォーはそう思いませんでした
英語の教材を買い込んで意気込んでも身につかない自分ながら、それだからこそ早期教育の重要性を痛感
森育ちのヴィクトール少年が他人事には思えなかったのでしょう

人間的感情を身につけ、野性を恐れるように、しかし完全なる人間には程遠い
ヴィクトール少年やその同類はどのような後半生を送るのやら
トリュフォーの涙目は理解するものの…?

ガラスの仮面’の『忘れられた荒野』では、マヤが狼少女ジェーンを演じていましたね
…アレだけは、天才以上の天才にも真似出来ません~