mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

Hommageの神髄

今頃気付いた件の備忘録をば

 

 

 

 

Das Rheingold II - finale - YouTube

Der Ring des Nibelungen, a famous production from Bayreuth 1976, recorded 1980.

Heinz Zednik as Loge, Donald McIntyre as Wotan, Siegfried Jerusalem is also seen as Froh.

Conducted by Pierre Boulez, directed by Patrice Chéreau.

 

 

 

 

パトリス・シェローの演出したバイロイト音楽祭創立100周年記念『ニーベルングの指環』四部作のうち

暗い空気を払うため、ドンナーがハンマーを振るって雲を呼び集め、雷を起こす。

これより「ヴァルハラ城への神々の入城」の音楽。

フローが神々の城に虹の橋を架ける。

ヴォータンは城に「ヴァルハル」と名付ける。

「剣の動機」がトランペットで現れ、英雄の登場を予告する。

虹の橋を渡って神々は入城してゆく。

彼らに続いて入城しようとしたローゲは、神々の没落を見通し、炎となってすべてを焼き尽くしてしまおうと独白する。

ラインの娘たちが嘆き、地上にあるのは偽りばかりという歌が谷底から聞こえてくる。

「ヴァルハルの動機」や「虹の動機」による、壮大で圧倒的な音楽による幕切れ。 

序夜『ラインの黄金』幕切れ部分な

神々はラインの乙女達の嘆きに不安覚えつつも、先頭のヴォータンが強引に腕を引く数珠繋ぎで入城してゆく

美の女神フライアと雷神ドンナーなんて「꒰><ૢ꒱ ɭ ɿ兯 ─ 💧」「タスケテェェェヽ(´Д`ヽ゚)゚・*:.。」が笑かすw

 

 

 

 

この幕切れについて、コメント欄に

My favorite "Rheingold."  

Okay, Chéreau didn't have to make Loge an ugly hunchback, but Zednik's singing makes up for it.  

Did anyone notice the homage to Ingmar Bergman's "Seventh Seal" as the gods wretchedly march to Valhalla?

私の大好きな「ラインの黄金」。

シェローはローゲを醜い傴僂(せむし)にする必要はありませんでしたが、ツェドニクの歌がそれを補ってくれました。

神々がヴァルハラへ向かって悲惨な行進をする中、

イングマール・ベルイマンの「第七の封印」へのオマージュに気づいた人はいるだろうか?

 

 

 

 

あ”、ツェドニクは

Österreichischer Kammersänger(オーストリア宮廷歌手)のハインツ・ツェドニク

40歳過ぎてもサンタのおじさんを窓辺で待ち焦がれると言ってた、案外イケメンのおっさんを説明しといてw

 

 

 

 

イングマール・ベルイマンの『第七の封印』(・・?(゜_゜)

第七の封印 (映画) - Wikipedia

舞台は十字軍の遠征が終わってまだ間もない頃のスウェーデン

騎士のアントニウス・ブロックとその従者ヨンスは、10年にも渡る無益な遠征から帰国する。

そこで彼らが見たのは、黒死病に蹂躙される祖国と、神に救いを求め惑乱する哀れな民衆の姿だった。

 

故郷に辿りつくと同時にアントニウスは、彼の後を追ってきた死神の存在に気付く。

アントニウスに死を宣告する死神に対して、彼は自らの命を賭けたチェスでの対決を申し入れる。

それはただ死を恐れた上での時間稼ぎではなく、神の存在を確認し、徒労に終わった戦役で揺らいだ信仰を取り戻すためのものだった。

 

死神との勝負は長引き、その間の猶予を生かしてアントニウスは妻の待つ居城へと歩みを進める。

道中でアントニウスは様々な人物に遭遇する。

家族を疫病で失った少女、下劣な犯罪者に成り下がった嘗ての聖職者、

火焙りの刑に処される魔女、疫病の蔓延を神の天罰だと考え自らを鞭打つ狂信者たち、

純朴な旅芸人の一家、破滅の予感に恐れおののく人々、妻に駆け落ちされた鍛冶屋などなど。

そのうち少女と旅芸人一家、鍛冶屋夫妻を一行に加え、アントニウスは更に城への旅を続ける。

だが、それは同時に彼に残された猶予期間が終わりつつあることを意味していた。

 

城を目前としたある夜、アントニウスは死神相手にチェスでの敗北を認める。

結局彼自身の魂の救済も神との対話も何一つ達成できなかったアントニウスだが、旅芸人の一家を死神から守ることには成功する。

荒れ果てた城で妻と再会し、晩餐をとるアントニウスとその一行。だが無残にも死神が現れ、その場に居た者全員の命を奪ってしまう。

 

翌朝死神の魔の手から無事逃げ出した旅芸人のヨフが見たのは、

死神に先導され数珠繋ぎになって死の舞踏を踊るアントニウスら犠牲者たちの姿だった。

旅芸人一家がこれからも無事旅を続けることを予感させて、映画の幕は閉じる。 

https://www.youtube.com/results?search_query=det+sjunde+inseglet+ending

Dance of Death- The Seventh Seal - YouTube

 

 

 

 

 …まさかのワーグナーに繋がるとか、いくらベルイマンと相性悪いと言えど

第七の封印 - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarks映画

観たけど解ったような解らなかったような。

死神とのチェスなど印象的なシーンも多々あるし観ていて惹きつけられるものはあるけど、

100%楽しむためには自分の教養が足りなかったか。 

 アタシも以上同文w

  

 

 

 

土着信仰とキリスト教信仰が混在する中世の北欧を舞台に描く『第七の封印』は

十字軍の遠征から帰途に着いた騎士と死神の対決を通して神の存在を問い掛けた作品である

シェローは、『ニーベルングの指環』が結局、神々の黄昏そして神々の支配する世界の終焉を迎えることを

ドイツの叙事詩ニーベルンゲンの歌』を始めとするドイツ英雄伝説の他

『エッダ』、『ヴォルスンガ・サガ』など北欧神話の物語、直接引用されてはいないがギリシア神話の影響を軸に

ワーグナー独自の重層的・多義的な世界が構築されている『ラインの黄金』と重ね合わせたのやら

作曲家の意図ガン無視して自己満世界を繰り広げる今日日の演出家を見渡せば

シェローが遥かに教養人でしょね

 

 

 

 

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