mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

1000回の旋回を経ても尚、変幻自在に進化する幸運のプリマ

突然だけど

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最終巻の第21巻、『永遠のパートナー』、誰か持ってない?
主人公の聖真澄がソ連の天才バレリーナであるリリアナ・マクシモーヴァとの対決に敗北を喫したらしい
第1~20巻までは汚納戸に眠ってるが、最後の最後が手に入らず、何十年も気になってるんよ




第何巻だっけ
リリアナの従姉妹ラリサ・マクシモーヴァが、真澄の踊りを見て、「あなた、耳が悪いの?」
リズム音痴みたいなのを見て取ったのかしらん
真澄の才能を見出しサポートしたアレクセイ・セルゲイエフは
真澄が15歳としては立ち遅れ、バレエに必須の音楽教育も不十分を承知するも
「耳が悪いのでなければ、精神面の弱さが問題」と悩んでいた




以前

条件を考えたら、バレエダンサーが一番、食べるために食べない職業だと思います
オペラ歌手だと、身体が資本といっても、仁王立ちのクマでもブタでも務まる余地あるのに対し
バレエはどんだけ跳躍したりクルクル回ったりと正真正銘の全身運動ですからね

バレエはおまけに、生まれ持った身体条件次第では道が閉ざされます
首や脚が短くてはダメなのは、動きを見ればおわかりでしょう
女性の場合、チンチクリンは論外の一方、男性がエイヤッと持ち上げる関係から、あまり長身は困る
バレエ出身のモデルや女優は、怪我故障による断念の他に、デカすぎちゃってダメでした多い理由です

そんな厳しい世界をくぐり抜け、世界の第一線で活躍するバレエダンサーって
超エリートという意味ですな

書いたね




「修業時代の彼女もやっぱ、楽譜スラスラ読めるほど音楽の授業受けたのかね」
そう思い、もお一度観たいと思ってた映像を、今日、YouTubeに見つけた


・最初から最後まで(最後の2小節を除く)同じリズムが繰り返される
・最初から最後まで1つのクレッシェンドのみ
・メロディもA、B、2つのパターンのみ
これだけを見ると極めて単調なように思われるが、実際の演奏は非常に豊かな色彩を見せる
メッチャ難しい楽曲であり、頭と耳が悪けりゃ踊れま宣言




ギエムちゃんの経歴を振り返ると
1976年にパリ・オペラ座バレエ学校に入学、 1981年にパリ・オペラ座バレエ団入団
柔軟な身体、弓のようなアーチを描く足の甲や、200度は開いていそうな開脚・ジャンプが特徴
強靭な肉体の持ち主ですが、本格的に始めたのは、遅過ぎる年齢である10歳を過ぎてから
幼少の頃より体操を本格的に習い、12歳の時オリンピック国内予選を突破するほど
基礎的な身体訓練は出来上がっていた
体操は20代の早い内に現役終えるが、バレエは努力怠らなければBBAになっても続けられる
芸術表現学習のためバレエ始めたら、「体操より息の長い世界だよ」と転向を勧められた
…先日のセンター試験の問題にム-ミンが登場し、「教科書に載ってねーよ」と騒いでたけど
受験のための勉強するような専門バカなんぞ、高等教育無用、18歳で職業訓練校行けボケである
出だし遅くたって、本当に優秀な者は世の桧舞台に立ち長命を誇るってコトよ




瀕死の白鳥というくらいだから、どんな天才バレリーナも不死身じゃない
マイヤ・プリセツカヤさんとシルヴィ・ギエムさんの引き際の美学

2015年、「20世紀を代表する」バレリーナが二人、相次いで表舞台から去った。一方のマイヤ・プリセツカヤは、89歳での大往生。旧ソ連時代に粛清で父を失いながら、不屈の闘志で頂点に上り詰めた。通称「闘う白鳥」。「腕が動く限りは踊り続ける」が口癖で、晩年まで舞台に立っていた。対照的なのが、他方のシルヴィ・ギエム、50歳。「自ら幕を引きたい」と、華あるうちの引退を決めた。

いつ、どんな形で舞台から退くか。あらゆるダンサーが直面する問題だ。病気や出産で心ならずも、という例も少なくない。ギエムは「けがなどの外的要因で『やめざるを得ない』状況に陥る前に、終止符を打ちたかった」と説明している。

30年来の盟友で引退ツアーを共にした東京バレエ団の団員らに、ギエムは遺言のように繰り返したという。「常に考えて」「挑戦を恐れるな」--。生涯現役を志向したプリセツカヤも見事だが、桜の散り際のようなギエムの潔さにも、改めて拍手を送りたい。かくてバレエ界は、二人の天才のいない新年を迎えたのである。

https://balletnews.info/2016/01/20/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%BB%E3%83%84%E3%82%AB%E3%83%A4%E3%81%A8%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%82%A8%E3%83%A0/
晩年まで踊り続ける、余力十分のうちに舞台を去る
凡才には絶対不可能な選択だから、それぞれの意思に任せ、どちらも正解と言えるでしょ




ギエムちゃんの、「常に考えて」「挑戦を恐れるな」
これって、言ってる本人が自分自身を叱咤激励してると思った
最近、どの瞬間も大切にすることを学びました シルヴィ・ギエムさん

 「引退後のことはわからないです。いままでやってきたことがなくなる人生とはどういうものになるのか、私は何者であるのか、まずはやめてみてからです。環境保護活動や動物愛護活動、農業など、やりたいことがあり、すでに始めている活動もありますが、いまは何かを計画するということは全くしたくないのです。様子を見ながらと思っています」

 引退公演のタイトルは「ライフ・イン・プログレス」、〈進化していく人生〉だ。“学び”と“発見”により進化し続けてきた人生。

 この人の新たなステージはやはり気になって仕方ない。

http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2016021088681.html

もう一つ、http://www.newsdigest.fr/newsfr/features/7589-sylvie-guillem.html
持ってる物を一度手離してみて初めて見える、自分自身と希望なんだよね
超退屈に陥りやすいボレロを、飽きさせず、一歩ずつ変化と進化を遂げさせるギエムちゃんだったら
これからも、あらゆる面に於いて、学びと発見により進化し続けるわ