mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

想い出の中に光り輝く庭~悲しみの青春~

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クラシック音楽も、LPの円盤で聴いたコト事無い世代にゃわからんと思う

「見た目、年齢より遥かに若い。中身、年齢より遥かにBBA。ナニモノじゃ!?」

ウチの外面良子ババ~がかつて爺婆転がしの天才、その影響を受け、昔々大昔に対応出来るんやろw

 

 

 

 

んで、今日も、この際だとばかり半ばヤケクソ記事が続く

 

 

 

 

『鞄を持った女』のCC、男から見て年上のおねえさんと書いたね

年上のおねえさん役が様になる女優を他に思い出してミタ

マクシミリアン・シェル監督『初恋』、ベルナルド・ベルトルッチ監督『暗殺の森』より

そう、女優はドミニク・サンダ

 

 

 

 

『初恋』はツルゲーネフのジナイーダだから

主人公アレクサンドルの父親の若い小猫ちゃんでもあるが、年上のおねえさんがもっと似合う

『初恋』『暗殺の森』どちらも1970年作品というのが笑かす

ドミニクが『暗殺の森』で演じたアンナは反ファシズム運動の支柱クアドリ教授の若妻だけど、何歳くらいに見える(・・?

主人公マルチェロの妻ジュリアと踊るアンナ

暗殺者達が次々に現れ、教授刺殺を車中からじっと眺めるも、やがて耐え切れなくなり、車を飛び出しマルチェロに助けを求めるアンナ

微妙に幼く、泣き顔にも現れている

そりゃそうよ

ドミニク:日本語Wikipediaには1948年3月11日生まれと記載されているが、他の資料では全て1951年3月11日生まれ

ジュリア役のステファニア・サンドレッリ:1946年生まれ

マルチェロ役のジャン=ルイ・トランティニャン:1930年生まれ

つまり、撮影当時のドミニクはまだ、19歳になるかならぬか、ほぼ18歳の未成年だったもん

 

 

 

 

ちなみに、ドミニクとトランティニャンは、トランティニャンの元嫁ナティーヌを通じて繋がる

女流監督として著名なナディーヌは、俳優クリスチャン・マルカンの実妹

マルカンは、俳優ジャン=ピエール・オーモンの娘である女優ティナ・オーモンと結婚し、離婚はせずに別居が続いた

別居前後どちらかに、マルカンより二回り下のドミニクとの交際と同棲で1972年に息子ヤンが誕生した

というコトは、ヤンにとって、DVで殺された女優マリー・トランティニャンは父方の従姉に当たる

早い話、スグくっついたり離れたりと恋愛体質の結果、世界は一家人類は皆兄弟姉妹となる仏蘭西の証明終わりw

 

 

 

 

ドミニクが「年上のおねえさん」が似合うと同時に「若い小猫ちゃん」の証明とも言えるけど

「年上のおねえさん」の貫禄ぶりたるや

悲しみの青春 - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarks映画

mathichen.hatenablog.com

the garden of Finzi-Contini - YouTube

1948年生まれでも4個上、1951年生まれならば7個上に当たる、ヘルムートさんの姉役が様になるって何なんw

よーく見れば、年齢に抗わない兄妹に見える

悲しみの青春』のイタリアでの公開日が1970年12月4日と、撮影当時やはり19歳になるかならぬか、ほぼ18歳

若年と思えないほどの落ち着きが、病弱で繊細な弟を案じる姉役にドンピシャリちゅうか

ドミニクの演じるミコル、町の人々と隔絶した広大な屋敷内に君臨する「小さな女王様」の毅然とした姿にも相応しい

 

 

 

 

悲しみの青春』、ヴィットリオ・デ・シーカ監督晩年の作品である

『ひまわり』(1970年)の後に来る作品で、『昨日・今日・明日』(1963年)以来二度目のアカデミー外国語映画賞を受賞した

正直な感想:「ハリウッド受けしそうな内容が受賞に繋がったんじゃね」

悲しみの青春 - Wikipedia

ユダヤの皆様のハートをくすぐる話じゃん

イタリア終身議員で91歳のアウシュビッツ生還者「映画ライフ・イズ・ビューティフルのような世界はない」(佐藤仁) - 個人 - Yahoo!ニュース

あくまで「お伽話」に留まる作品の外国語映画賞受賞と似た話でしょね

しかも『ライフ・イズ・ビューティフル』と違い、強制収容所は出て来ない

悲しみの青春』に出て来る鉤十字施設は、街のユダヤ人狩りで捕らわれた人々が連行される拘留所であり

大学進学以前は家庭教師による自宅研修生のミコル姉弟が、試験の時だけ通った上流階級子弟用公立学校の教室よ

この教室から近いうちに、ミコル他が強制収容所へ送り込まれるわけね

従って、「ユダヤ物」であっても「ホロコースト物」に当たらない

戦時下を背景にした「青春物」だよ

悲しみの青春』、何ともダサい邦題ながらも

 

 

 

 

ユダヤ人狩りで捕らわれたミコルは既に、弟アルベルトを高熱で亡くし、今は両親と引き離されている

「私達は何処へ行くの?」

「わからんよ…だが離れないよう神に祈ろう…私達は他人じゃないのだから…」

ミコルが問い掛けた相手、それはミコルに求愛して拒絶された幼馴染みジョルジョの父

ジョルジョは、母と妹を連れて、遠くへ逃げたという

そのジョルジョ達もまた、遠くで運悪く捕らわれてしまい、終戦まで逃げ切れると決まっていない

ミコルがジョルジョを拒絶した理由として恐らく、「迫り来る悲劇を、自分の運命を、本能的に察知していた」

信じられるのは、未来ではなく、透明で無傷な少女時代の想い出だけ

接する機会は少なかったものの兄妹のようなジョルジョと男女の仲になれば

無垢のままでいられない上に、地獄まで一蓮托生となり、想い出が踏みにじられるだろう

それを忌避し、アルベルトが心を許す大学の先輩にして親友で、召集令状が来て出立する前夜のマルナーテと一夜を過ごしたのだが

その後のマルナーテはと言えば、ソ連戦線で戦死を迎えてしまう

 

 

 

 

仮に、ミコルとジョルジョが、終戦まで生き延び、戦後再会したとしても

mathichen.hatenablog.com

 仮に元鞘に収まった所で、一度終わったことは二度と同じ形に戻らないものだから

 『悲しみの青春』、何ともダサい邦題が、望んでも二度と戻らない青春の日々を表現してシックリ来る

 

 

 

 

 

 悲しみの老年と言える作品なのが惜しいけど

『ひまわり』 が、最後の輝き(・・?

 

 

 

 

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