mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

オペラ舞台は演出が先か?それとも音楽が先か?

クラシック方面のニュース記事を見ていたら

ミュンヘン発 〓 ソプラノ歌手のアニヤ・ハルテロスが2024年の活動休止を発表、家族の看病に専念 | 月刊音楽祭

家族の病気の看病に専念、ね

看病が介護に繋がってしまった場合、2024年の活動休止に済む話なのやら(・・?

 

 

 

 

mathichen.hatenablog.com

Richard Wagner - Die Walküre - O hehrstes Wunder! (Anja Harteros) - YouTube

Bühnenweihfestspiel(舞台神聖祝典劇の一夜) - mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

アニヤ・ハルテロス(ソプラノ):ジークリンデ

ギリシャ人移民を父親に持つため、ラテン的風貌を持つドイツ人である

ヴェルディ中期以降、プッチ-ニのトスカ辺りのSoprano Lirico Spinto、劇的なリリック・ソプラノがよく似合う

ドイツ物ではJugendlich-dramatischer Sopran、若々しいドラマティック・ソプラノに当たる

マイスタージンガーのエーファ、タンホイザーのエリーザベト、ローエングリンのエルザ

ワーグナーのDrei E、3人のEが適役でしょ

もうちょい重くなるジークリンデに進むとは見てたけどね

指環のソプラノ役で最も低く、ドラマティック・ソプラノ志願のメゾ・ソプラノが先ず手がけるジークリンデ

個人的には、ブリュンヒルデの姉さん的な声が好き(実際、異母姉妹じゃん)

メゾ系と異なる若い娘らしい声質のハルテロスも、好み分かれそうだ

 

 

 

 

2017年春のザルツブルクイースター楽祭上演当時44歳

その後も順調で、Jugendlichが取れたDramatischer Sopran、超重たいHoch-dramatischer Sopranの領域へと進んでいる

男女双方45歳や50歳を過ぎると経年劣化が絶賛進行し始め、活動内容の変更や引退が視野に入った半世紀前と異なり

現代ではノー問題なら、絶頂期や円熟期であり、60歳頃までほぼ確実に第一線で歌える

51歳で1年間の活動休止なんて2025年に100%再開出来る保証無ければ、案外、キャリア維持厳しい気がする…

 

 

 

 

ところで、2017年の『ワルキューレ

中身は空やんのカラヤンが1960年後半に思い描き、演出も担当した、その当時の舞台装置がそのまんま再現された

音楽鳴ってなけりゃ何の作品上演してるか意味不明な現代演出と対照的に正攻法であった

 

 

 

 

素朴な疑問:「正攻法と現代演出、一概にどちらがと決められないものの、バカ高い制作費用食うのは果たして(・・?(゜_゜>)」

豪華絢爛だが長崎なのに富士山見える『蝶々夫人』みたいな古典的舞台を、創意工夫に励むというか、限られた予算内で作るコト可能の一方

演出家の要求(自己満)に応えた結果、最先端のテクノロジー駆使に無駄遣いっぽい現代演出が少からずだ

どうあれ、オペラ舞台というものは無料で作れない意味だけど

何処も予算限られ、従って複数の歌劇場による共同制作が普通に近い現代に於いて

低予算で演出を行う場合、最も効果的な方法が何かわかる?

 

 

 

 

en.wikipedia.org

Opera North - YouTube

Trailer: Watch the world end | The Ring Cycle - YouTube

The Ring Cycle | Watch online - YouTube

Act III: Die Walküre | The Ring Cycle - YouTube

If you are going to do a lower budget staging, this is the way to do it in a concert form.

So many modern productions are an insult to the eyes.  Bravo.

低予算で演出を行う場合は、コンサート形式で行うのがこの方法です。

現代の作品の多くは目を侮辱するものです

ブラボー。

Absolutely!  I could not agree more here.

絶対に

 

 

 

 

演奏会形式上演だよ

東京・春・音楽祭ー東京のオペラの森ー|プログラム|

東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.6『ニーベルングの指環』第1日《ワルキューレ》(演奏会形式/字幕・映像付)

コレ映像は勿論照明にもう少し工夫欲しかったをパワフルにしたのが、Opera Northの演奏会形式

mathichen.hatenablog.com

ブリュンヒルデ(ソプラノ):キャサリン・フォスター

英国系歌手というのは男女とも割合、日本に於いて過小評価される?

英国音楽界が「クラシック音楽の本場じゃない」みたいな過小評価されてるというか

常設歌劇場少なく、巡業カンパニー多いのは確か。しかし巡業が、実は侮れないのにね

巡業を主に行う必須条件として、「移動に負担かからないコンパクトな舞台装置」

シンプルな舞台となると必然的に、演劇性が高まる

美男美女でなくたって、突っ立って歌う大根役者ではやって行けないのよ

また、英国でもイングランド人の場合、日本人に通じる引っ込み思案克服が課題

表現意欲を引き出す演劇訓練無いと、大仰なオペラ歌手としての立身出世は厳しい

・巡業を主に行う必須条件として、「移動に負担かからないコンパクトな舞台装置」

・シンプルな舞台となると必然的に、演劇性が高まる

Opera Northも

Opera North is an English opera company based in Leeds.

The company's home theatre is the Leeds Grand Theatre,

but it also presents regular seasons in several other cities, a

t the Theatre Royal, Nottingham, the Lowry Centre, Salford Quays and the Theatre Royal, Newcastle. 

イングランド北部ウェスト・ヨークシャー州にあるリーズを本拠地とするが

他のいくつかの都市で定期公演も行うから、Opera Northある意味巡業カンパニーである

 

 

 

 

ちなみに

mathichen.hatenablog.com

コレで触れているウェルシュ・ナショナル・オペラも同様で、1990年秋には、🗾くんだりまで巡回に来た

いやそれより

John Tomlinson (bass) - Wikipedia

バイロイト市で投函されたバイロイト音楽祭公式の写真だけど、要するに、トムリンソンが国際的大物を示している

そのトムリンソンが定期的に出演していたのが、Opera North

普段は英国内の地味な歌手主体だが高水準の歌劇場であるとわかるよね

 

 

 

 

オペラの演奏会形式上演に関しては

英国DECCAのクリストフ・フォン・ドホナーニ指揮クリーヴランド管弦楽団によるニーベルングの指環四部作

余程売れなかったのか?、頓挫し、『ジークフリート』『神々の黄昏』は録音されなかったが

発売された『ラインの黄金』『ワルキューレ』は、録音前に、クリーヴランド定期演奏会で上演された

ドホナーニによれば、この時、歌手達に可能な限り演技して貰い、歌手達から「感情移入しやすい」と好評だったという

歌いながら無駄に飛んだり跳ねたりしたくないが、楽譜見ながら歌うだけもしたくないんだってよ

 

 

 

 

だったら

頭湧いてるポリコレ発表会的で目が腐りそうな意味不明演出に煩わされず

それでいて演技も出来る、自己満型演出家の好き勝手にさせないOpera North型演奏会形式が

歌手や指揮者のみならず、聴衆、通常より低予算内に収まる歌劇場👛の全部に優しくねか?

 

 

 

 

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