mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

亜米利加物語~明日は来らず~

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明日は来らず Make Way for Tomorrow (1937年)

老いたるクーパー夫妻は既に中年に達した二男二女を集めて、家が人手に渡りそうだと告げる。ところが子供たちは、家を守るために誰も金を出せない。長男ジョージ(トーマス・ミッチェル)は、娘ローダを大学卒業させねばならない。次男のロバートはまだ結婚もできないでいる。長女コーラ(エリザベス・リスドン)と夫ビルは、貧乏で子供が二人もいる。次女のネリー(ミナ・ゴンベル)も夫ハーヴェイ(ポーター・ホール)の財政状態を憂慮している有様だった。子供たちは口論の揚句、母ルーシー(ビューラ・ボンディ)はジョージが、父バークレイ(ヴィクター・ムーア)は、遠い町に住むコーラがそれぞれ引取ることとなった。だが母が厄介になると、ジョージの妻アニタ(フェイ・ベインター)は苦情ばかり言う。ルーシーは孫のローダ(バーバラ・リード)が妻ある男に恋していることを知るが、ローダが思い切るというので、誰にも言わずに黙っていた。バークレイもささいなことでコーラの機嫌を損じる。ネリーの夫ハーヴェイは、ルーシーを養老院へ入れたらと申し出る。その時、ローダの秘密が露見して、アニタはその責任はルーシーにあると言い出した。ルーシーが干渉をするからローダが家出するようなことになった、と言うのである。ルーシーは思い決め、養老院へ入れてくれと頼む。一方、コーラは医師を抱き込み、健康上のためと父をカリフォルニアにいるもう一人の娘の許に行くように、取り決める。バークレイはカリフォルニア行き列車に乗るために、ニューヨークに行く。汽車が出るまでの数時間を、彼はルーシーと共に過ごした。老夫婦は二度目の新婚旅行に来たつもりで、思い切って遊ぶ。そのとき、バークレイは妻が養老院へ送られるとは知らなかった。そしてバークレイを乗せて列車は出発した。ルーシーは見えなくなるまでそれを見送る。50年を共にして来た夫と、もう永久に会えないのだと思って。

https://movie.walkerplus.com/mv355/




この作品に着想を得たのが、小津安二郎監督の東京物語だね




【家族の歴史を刻む時計の針が狂ってなければ~東京物語~】

戦後10年足らずの東京物語もよくよく考えたら、現代日本を予見してるよね
面倒嫌よカネはくれ宇宙人は登場しないけど
ジジババに介護のゴング鳴る状況迎えれば、紀子以外の東京暮らしにあんまし期待出来んわな
「こんな所ではぐれたら一生会えませんね」
「そうだな」
尾道のジジババにとって、東京が宇宙空間と映った気がする




尾道のジジババ夫婦は、東京から帰郷後に、妻が亡くなった
アメリカさんのジジババ夫婦は、駅での別れが、今生の別れとなる
夫が妻の養老院送りを知った時、気落ちでボケたりしないか心配よ
「明日は来らず」、悲観的な邦題が物悲しい








原題のMake Way For Tomorrow、「明日への道筋」と訳すと?
アメリ楽天主義が感じられ、ジジババの再会叶わぬままでも何らかの希望が残されてる気がする




戸田家の当主が亡くなり、借財の整理に本宅などを処分することになった。母と三女の節子は、当分の間長男の進一郎の家に身を寄せることになる。次男の昌二郎は、自分のことは心配ないと兄に告げ天津へ旅立つ。母と節子は、進一郎の妻から冷たくされて長女の千鶴の家に移る。しかし、そこでも邪険にされたので二人は別荘に住むことになる。帰国した昌二郎はそれを知って兄弟たちの不人情を厳しく批判する。彼は、母と節子を連れて天津へ行くことにするのだった。

Wikipedia戸田家の兄妹より引用 )





「クーパー家も誰か一人くらい改心し、ジジババ親を元に戻したれや」
ついつい思ったりするアタシであった