mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

聖なる愚か者

新春恒例のウィーンフィルニューイヤーコンサート
今年指揮台に立ったのは、ダニエル・バレンボイムでした

映画‘ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ’のダンナ様ですね
難病に侵された妻を捨て、愛人と家庭を持った彼、世のジャッキー命なオッサンどもからウラまれてます
アタシの見方は、好意的です
ティーバッグでお茶入れさえしなかった殿様亭主が、病床の嫁さんのため台所に立ち手料理
新家庭を持って以来も、妻を気遣う努力をあれこれ
完璧じゃなくても夫としての責任を果たそうとしたのだから、一人の男としての欲求を蔑ろにするのは酷
そう思うのです

ユダヤ人であり、イスラエルフィルの指揮台によく立つバレンボイム
鉤十字に悪用されたワーグナーが同国で演奏禁止について、次のように語っています
ホロコースト生存者に聴けと強制しない。聴く聴かないは個人の選択。聴きたい人の権利を守りたい」
「演奏禁止は、ナチスの主張を是認、彼らの勝利を認める事になる」
イスラエル建国によってもはや少数民族でない、過去と未来を分けて歴史を考えたい、そうも語る彼は、
昨年、人道的支援を評価され、パレスチナ名誉市民権を与えられました
ワーグナー最後の大作‘パルシファル’第一幕最後で歌われる「ともに悩み悟りゆく」、
それが出来る人に成長したのでしょうね

それなら、‘パルシファル’第三幕最後の歌詞を捧げたいです
「救済者に、救済よ!」