mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

天国は待ってくれなくていい(前篇)

32年前、1984年10月26日金曜日の夜、FM大阪の映画音楽番組で聴いた曲をば





イメージ 1




原題のHeaven Can Waitだけ見ると、エルンスト・ルビッチ監督の1943年再映画化と間違えそう
https://www.youtube.com/results?search_query=heaven+can+wait+1943
地獄の受付にやって来たヘンリーが閻魔大王(原語では「His Excellency」)に迎えられる
閻魔大王はここへ来た人々に対して地獄行きか天国行きかを告げるのだが
ヘンリーは「これまでの人生を振り返れば、自分は地獄行きで当然だ」
ヘンリーの話を聞いた閻魔大王は「地獄行きは認められない」
天国でヘンリーを待っている人々がいるからだという
天国にも空きが出る事があり、その時は彼が入れるよう、妻他が助けてくれるだろうと言い
“上”へ昇るエレベーターへとヘンリーを送り出すのであった




一方、1978年映画は、1941年‘幽霊紐育を歩く’が元ネタ
https://www.youtube.com/results?search_query=here+comes+mr.+jordan+%281941%29
ボクサー、アメフト選手etc. の細かい違いはあるが、話は大体同じ
主人公のジョーが担当天使のミスで50年早く天国に召されたとわかるも、肉体は火葬済み
他者の肉体に宿借りする事になった
といっても、そうそう彼の都合良く進まないもの
https://www.youtube.com/watch?v=8vdjdKg6uow
借りた肉体が、妻とその愛人である秘書によって射殺され、遺体は井戸に落ちる運命にある大富豪であり
ジョーは結局、スーパーボウル試合中に亡くなる運命のチームメートとして、残り50年を生きる事になった
過去の記憶は完全に失ったものの、大富豪時代に出来た彼女とイイ雰囲気に覆われてメデタシメデタシ




1943年映画のヘンリーは既に死んでいるが、天国に空きが出る事もある=時期を得た死と言えよう
ジョーは1941年と1978年どちらも、早過ぎた死ながら、借りる肉体は時期ドンピシャリなので
「長命、短命、いずれにせよ死ぬ時期が適切でなけりゃ、人生苦労するかもね~」と思ったもんだ
1978年の天使長ジェームズ・メースンが淡々と演じてる姿に、「天は生きとし生けるもの全て見通し?」とも




早過ぎる死も、時期と対応が正しければ、天国は待ってくれる
換言すると、「無駄に長生きとかならば、天国は待ってくれなくていい」




17分後に登場する後篇と続く