mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

幸福の条件(前篇)

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1967年スウェーデン映画‘みじかくも美しく燃え’は、1889年実際に起きた事件が描かれる
妻子を持つ伯爵のシクステン・スパーレ中尉、サーカスの綱渡り芸人エルヴィラ・マディガンの心中事件
エルヴィラ役のピア・デゲルマルクが第20回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞した




まだ高校生でド素人のピアが抜擢された経緯について、以前書いたわね
カール16世グスタフ、現在のスウェーデン国王と同級生
父が飛行機事故で薨去したため、祖父に次いで王位継承権第2位の王太孫時代に、ピアと踊る写真が撮られ
その写真がボー・ヴィーデルベリ監督の目に留まり、エルヴィラ役に起用となった




カール・グスタフ君が彼女にベタ惚れだった
一時は、「彼女と結婚出来なきゃ、王子なんて辞めてやる~」と大騒ぎしたが
その後、ピアがドイツ人富豪と結婚の際には、喜んで披露宴に列席したという潔さを見せた
王子自身はというと、国王即位前年の1972年、ミュンヘン五輪観戦の際
現地で王子の世話を担当したジルフィア・ゾマラート(母方はブラジル人)とラブラブになり
3歳姐さん、おまけにドイツ人の一般市民という事もあり
(婚約当時から、父ヴァルターが戦時中にナチス党員であった事が一部のユダヤ系の人々に問題視された)
結婚に漕ぎ着けるのは大変であったものの、1976年6月19日、どうにか晴れて結婚が叶った




それだけに、長女ヴィクトリアの結婚問題当時、見苦し過ぎましたよ!
1980年1月1日から、長子相続制に基づいて、長男カール・フィリップいながら
欧州では初めて男女に関わらず最初に出生した子供に法定推定相続人の権利が与えられる事となり
現在の王位継承順位第1位、すなわち、ヴィクトリアが未来のスウェーデン女王が決まっている
(第一子エステルは、スウェーデン史上初となる出生した時点で王太子が確定している王女である)
エステルの父は、生年月日が奇しくも義父が即位した日と同じであるダニエル (ヴェステルイェートランド公)
実業家として成功しているとはいえ、普通の体育大学を卒業しただけの、平民であった
スウェーデン国民の大半がダニエルとの恋愛に反対していたが
カール16世も、夕食時に娘からダニエルの事を聞かされ、無言で席を立ち
以後、数ヶ月もの間、娘と一言も会話もしないほど激怒したという
「自分は棚に上げて~」と言えようぞ
2010年11月、不倫や性風俗に出入りしていたの疑惑が持ち上がったしな




ま、カール16世も忘れた頃に国家元首らしく、少しはイイ事なさいました
移民に対する偏見や迫害が深刻な社会問題となった際
年末のTV演説の中で、現王室のベルナドッテ家がフランスの出身である事に触れ、「私も移民の子孫ですよ」
世俗が不寛容へと走る問題の沈静化に一役買いましたからね
1973年東映‘不良姐御伝 猪の鹿お蝶’に出演したクリスチーナ・リンドバーグちゃん
https://www.youtube.com/watch?v=_xr2MTJ1iLA
ボルボP1800でドライブし、宮殿でグスタフの姉妹、クリスチーナ王女が催したダンスパーティに招待された
これまた青春の一頁として笑い飛ばして差し上げますってば




…何言いたいんだっけ?
中篇へと続く