mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

Das klassenzimmer(教室)

ドイツはどーせ悪魔だよ
三島由紀夫に憑依してた2・26事件将校やあるまいし
本国に帰れない独逸乙女にまで憑依して自動筆記かいうようなドイツ4部作を書かせるんだからさ




https://blogs.yahoo.co.jp/borussiamagdala/MYBLOG/yblog.html?fid=0&m=lc&sk=0&sv=%A5%C9%A5%A4%A5%C4%C4%C3%BA%B2%B2%CE
2009年6月7日いうたら
どんな姿勢を取っても意味不明な腰痛に苛まれる中
眼鏡のウナギイヌ迷監督が飼われてた青いフナ侍の試合に日本中盛り上がる中
時間指定投稿出来ない時代に、午前2:51、午前3:34、午前4:17と続けてなんて、何だったんだ?




その4年後、今度は、アメブロ別荘でやった
2013年8月22日から25日まで1本ずつに済んでタスカッタの何の
http://ameblo.jp/mathichen17/entry-11597702460.html
http://ameblo.jp/mathichen17/entry-11598342285.html
http://ameblo.jp/mathichen17/entry-11598998607.html
http://ameblo.jp/mathichen17/entry-11599650975.html




その4年後、本日、Yahoo!本館に戻って3部作をば
ネタも無いし、考えるのも面倒なので、先の2本はアメブロ別荘記事を持って来たわ
機械も熱中症らしく、不具合ブリ返してるYahoo!システム実験を兼ねてね
51分→17分→34分の順よ




1本目:2010-10-03 17:17:17より

起き上がるのちょいと以上に面倒なため、古い本を資料集めもあってゴロリしながら読み返してました
その中より

イメージ 1

イメージ 2

上は、1970年頃の初歩ドイツ語教本
下は、1970年代後半~1980年代前半にかけての、在独日本人による(旧西)ドイツ関連本
大学時代に西ドイツ旅行した知り合いのおっさんからのお下がりです




‘ドイツ人と異邦人たち’より




シュトゥットガルト、1981年初秋から翌1982年晩春の頃
地方自治体の営むVolkshochschule(市民大学)、外国人向けドイツ語コース
生徒は、国籍も、年齢も、職業も多種多様




インドネシア娘が毛色の違う目的を持って入学してきた
イスラム系名門のお嬢様であり、ドイツ語が将来の職業に必要なわけでない
何しろ親同士の決めた婚約者が故国におり、『約束された人生』から踏み外すのは許されないから
高校を卒業してすぐ結婚だけは御免と父親に条件を出し、兄のいる欧州への遊学を認めてもらった
兄の監視つきでも、1年半と短期でも、外国生活を送れる
ドイツ語クラスだけが、彼女にとって唯一の外界へ通じる時空間とはいえ




4月の終わり頃、お嬢様は先生の許可をもらい、授業時間を自分の誕生日パーティーに当てた
その2日後、ショルダーバッグの中身を小銭も含めて机にぶちまけたり元に戻したり
息子を持つ同級生(著者)には、坊やにあげると約束していたインドネシアの切手数枚を




中級コースになると、ディスカッションの時間多く、ドイツ語の力ある者はどんどん進歩する
お嬢様もドイツ語会話力はかなり上達していた
しかし、彼女はほとんど議論を静かに聴いているだけ
それでも、先生から中級コースを修了したら何をするのかの質問には…




「わたしの家では、自分で結婚相手を見つけることは許されません
すぐ上の兄は、仕事のため、ジャカルタから少し離れた村に住んでいました
土地の娘と恋仲になり、二人だけで婚約。親はもちろん猛反対
やっと母に頼み込んだ末、家にお手伝いさんとして置いてもらうことが許されました
兄の気持ちとしては、親に認められるまで待つつもりだったのだと思います
が、それ以来、家の中が少しずつ、何やらちぐはぐになり出しました
ある朝、兄と母が食後具合が悪くなり、ひどい熱も出て起き上がれない状態に
兄の恋人がつきっきりで看護しても、医者に診てもらっても、熱は一向に下がりません
兄の恋人が『自分の土地に伝わる薬で、よく効きます』を飲ませたら
翌日、母が、そしてすぐ後に兄が死にました」
(クラス全員唖然。「Verbrechen(犯罪)!」のメモが回った)




翌日、お嬢様は授業に現れず。その2日後、消息が判明
親しかったイタリア青年と一緒に彼の故国へ旅立っていた(早い話、駆け落ち!)




彼はすでに30歳ながら、無職。彼女は、世間知らずな遠い異国のお嬢様
恐らく先行きは真っ暗に終わったでしょう
好いた惚れたアツアツ幸福に暮らそうねなんて、現実の厳しさの前には無力なコドモの戯言
大人やオトナ志願なら常識、これを克服しない限り




とはいうものの、方法は突拍子もなくても、彼女の選択は正しかったと思います
8ヶ月間、内なる欲求と闘い続け、未熟でも自分の頭で問い続けた結果
生まれて初めて自分で決断、婉曲ながら同級生たちに告げた
情熱を秘めながらも籠の中の鳥という不自由極まりない環境で育ったからこそ
自由の意味と尊さを知り、外界とつながる機会を得た時、取るべき行動が見えたのでしょう




まぁ地道というかウラ通りの長屋暮らし的であっても末長くを勝手に妄想モード
人生を賭けられる者だけが、恋愛の勝者になり、その幸福を語る権利持ちますからね