mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

C'est la vie ! ~人生は長く静かな河~

映画の備忘録だす
 
 
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ブノワ・マジメルっちゅうたら
・‘年下のひと’(1999年)で共演した10個上のジュリエット・ビノシュ孕ませた~
カンヌ映画祭男優賞受賞した‘ピアニスト’(2001年)では、21個上のイザベル・ユペールと共演した
それらが真っ先に浮かぶ?
奴より8個上のアタシゃ、画像左上の映画が真っ先に浮かぶ
 
 
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人生は長く静かな河 La vie est un Long Fleuve Tranquille (1988年)
 
 
 
 
 
「男の子と女の子が入れ替わってりゃ、少なくとも母ちゃんが気づきそうなものだが???」
と言ったらFin、映画にならないため、そこは皆様大人の対応しましょ
 
 
 
 
1986年春、北フランスの小さな町バボーム
マビアル医師が愛人のジョゼットから復讐された直接の原因として、「嫁の葬儀」
個人病院は小さな町に於いて名士に数えられるため、大勢の弔問客が訪れる
力を落とした医師が「サイコーの嫁でした」を機械的に繰り返すけど
愛人にまで言っちゃったら、オンナは「それが、アンタの本音よね」とスイッチONする
例えば
・彼女が御馳走用意して待っていても、彼は高いワイン買って贅沢だと難癖、そのくせヤリ逃げ
・彼女が赤ん坊取り替えたのも、彼が嫁との約束を優先したにブチ切れた結果
しょおもねーオトコだというのは昔からわかっちゃいるものの、遂に我慢の限界に至った
子供を何回闇に流したやらを含む15年間のウラミツラミを、3通の手紙にしたためた
手紙は、マビアル医師、ルケノワ家、グロゼイユ家に送られる
嫁を喪って悄然としている医師に追い打ち掛けたの説明までもあるまい
 
 
 
 
笑かすのは、ルケノワとグロゼイユの両家だ
 
 
 
 
バボームの町で信望高いルケノワ家
フランス電力重役を務めるルケノワ氏と、教会の活動に熱心なルケノワ夫人
カトリック教義問答に沿う暮らし、子供たちは私立通いと習い事、整理整頓、お安くない家グルメ
自由平等博愛どころか欧州有数の階級社会であるフランス上流家庭を絵に描いた環境を誇る
他の子供たちと比較してガサツな、でも可愛い娘ちゃんベルナデットが、他家の子と知れると?
嘔吐するほど発狂気味の夫人とて
・ベルナデットは無論手放したくない
・十月十日腹に入れて産んだ実子も取り返したい
・カネで解決しよう!
交渉は慎重にやってよねと夫に指示する冷静さを見せたりする
 
 
 
 
日本のDQNが尻尾巻いて逃げるハイパー最底辺家庭であるグロゼイユ家
夫はアルジェリア戦線で負傷以来、トランプに没頭する甲斐性無し
夫人は家事育児を押し付けられようと、一日中、ゴシップ雑誌の犯罪特集をめくっている
子供たちはお察しの通りながらも、親がバカ過ぎるとむしろ賢くなって生存能力高まる例でもある
一家全員、納税?そんなん知らんわ??電気代なんぞ、フランス電力が立て替えとけや!!!の感じだ
他の子供たちと比較して上品で知的な、従って一家の稼ぎ頭のモモが、他家の子と知れると?
カネ持ちの糞餓鬼押し付けられちまったぜと不穏な空気を感じ取ったモモが、「これで、わんさか稼げるじゃん」
ルケノワ氏が電気代免除を始め経済支援を甘い餌としてモモ引き取り提案に満場一致で乗っかる
 
 
 
 
子供たち、とりわけベルナデットに配慮し、ルケノワ家に養子の形で迎えられたモモ
上流の暮らしに難無く対応し、尚且つ、DQN兄弟姉妹ともつるんでと、子供なりに世渡り上手
ルケノワ夫妻は内心、DQN要素は全部切り捨てたいので困惑気味
モモが家族に加わって以来、一家に伝わる銀器の類が減って行くのも不思議だ
ちょっと、DQNの厚化粧ロスリーヌ姉さん、ウチの息子に色目使わないでよとヤキモキする
 
 
 
 
外聞を憚る事は内密に状態で臭いモノに蓋し続けると?
モモが私立学校帰りにDQN仲間と話してるのを見たベルナデットが、「貧乏人となんて」
するとモモが、「ベルナデット、君だって貧乏人だよ」
彼らの実両親を見れば、モモの仰る通りよ
 
 
 
 
ベルナデットは即座に信じなかったが、町の反対側に足を運んでみる事に
町の反対側は物騒な地区ムーラン・ド・ラ・ヴィエルジュで、HLM(低家賃団地)が建っている
グロゼイユ家の扉をそ~っと開け、中の様子を窺うと
豚みたいなオバハンがTVの女子アナに向かって股ゆるクソBitchてな悪態つく場面を目にする
グロゼイユ夫人の他に、甲斐性無し亭主とDQN兄もいたか?
皆がベルナデットに気づいたら気づいたで、品定めし、「ロスリーヌに似てるね」
そのロスリーヌは母親似だよと解説しといて
真実を知ったベルナデット、ルケノワ家での食事中、スープをわざと溢して見せる
「話は全部聞かせて貰った」を言外に示すのよ
モモにルケノワ氏の肩竦める癖がと同様、ベルナデットにはグロゼイユ夫人のBitchぶりが見られる
まだ子供だから、ルケノワ夫人の化粧台で厚化粧してポーズ取る程度だけどね
しかしながら成育環境の影響力が大きいため、真実を知って以来
持ち前の潔癖症に輪が掛かって、周囲の手に負えなくなる
 
 
 
 
その頃には、モモの持ち込んだグロゼイユ文化が、清く正しく美しくのルケノワ文化を侵食していた
ルケノワ夫妻もすっかり混乱をきたしており
女中マリー・テレーズの妊娠発覚時など、ルケノワ夫人らしくない反応を披露する
マリー・テレーズが「相手なんていませんッ」と主張しても、「そんなワケ無いでしょッ」と怒るけど
成程、女一人の力で孕めないけど
信心深いルケノワ夫人が「無原罪の御宿り」を否定したらダメでしょ
とにもかくにも聖なるルケノワ文化は地に堕ちる一方とあって、遂にモモを含む皆でヴァカンスに逃亡する
ヴァカンスから戻れば、モモが再び、ルケノワとグロゼイユの両家を率いる指揮官となるのにね
 
 
 
 
…この映画で結局、一番ウマーな思いした者、誰と思う?
DQN中のDQN、百戦錬磨のグロゼイユ家が悪賢い以上に
 
 
 
 
 
自分のために注がれるレミーマルタンを堪能する隣に
すっかりボケ老人状態だが愛しのマビアル医師をはべらせる
うらぶれた爺さんに子供や親戚がいなけりゃ、嫁にゃなれなくても、爺さんと財産と世界は自分のモノ
そこまで計算して赤ん坊取り替えたのであれば、プリンちゃんも尊敬に値する存在と言えるジョゼット
ボンビー共稼ぎ同士の、面倒は全部周囲に丸投げ、でも遺産相続の場にはしゃしゃり出て来るとか
日本に掃いて捨てるほど多いW不倫なんざ、グロゼイユ家が呆れるほどの低能DQNに尽きようぞ
 
 
 
 
当記事に、自前TBしてあるね
Yahoo!ブログ終了後を考え、FC2本館版URLを記事にペタリしとく
2016/03/05 (土) 【ねじれた絆~血は水より闇が濃く深い~】
赤ん坊取り違えは日本にも少なくない
でも、深刻な内容を笑い飛ばせる作り方する日本映画は少ないか皆無に等しい
喜劇仕立てがお涙頂戴仕立てより、事の本質をあぶり出す役割果たすだってあるのにね
モリエールが歴史にいない国の弱点かのぉ