mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

時は巡り、人も町も、同じなのに姿は移ろふ~季節の中で~

寝起きに何故か、ハーヴェイ・カイテルの顔が浮かんだ
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どーしても題名思い出せない映画を根性で探し出した結果





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‘季節の中で’、これ、地上波放送で観た
憶えてるのは、CocaColaの看板と、ハーヴェイ・カイテルの場面だけ




CocaColaがサイゴンの町並みに溶け込んでるのが不思議に思えた
アメリカが持ち込んだ半世紀あまり前には、不細工だったからよ




ベトナム旧宗主国フランスはね、植民地支配に長けていたの
ベトナムがフランスと本質的に似た者同士なので、抵抗感無く、フランス文化など受け入れたもあるが
フランスが自国文化押し売りしないで、自分たちもベトナム文化をそれなり愛でていたのが大きい
両文化が絶妙に融合したわけよ




アメリカは何処の国行っても、マクド探すように、他国がアメリカに合わせろだ
CocaCola持ち込むなら他国の美観損ねないとか考えない




なのに、何十年後かには、自然に溶け込んでいるって?
監督のトニー・ブイは、まだ2歳だった1975年、サイゴン陥落の折、一家でボートピープルとして渡米
その後ベトナムを初めて訪れたのは、19歳の時だった
ベトナム現状に幻滅し、しかし何度も訪れるうち、変えられない現実を認め、受け入れたという
それは、巡る季節の中で、町も人も変わるを納得したからなのか




唯一の白人であるハーヴェイ・カイテル演じるジェームズは、昔、ベトナムに滞在していた
ベトナム人女性との間に生まれた娘に一言謝るべく、何十年ぶりかにベトナムの地を踏む
限られた滞在時間のうちに何とか叶ったものの、いざ御対面となると言葉が出て来ない




ジェームズのモジモジする姿が、妙にアタシの記憶に残ってるんだわ
黙って、でも笑顔で、父親を見守ってる娘もね
どちらもアタシの目には、巡る季節の中でそれぞれ相手への想いに変化が生まれた気がする




父親は、元海兵隊員である
「モラール(士気)のためなら、モラル(道徳)なんぞクソ食らえ」
そういうもんでしょ、米軍なんて
誠実な米軍兵士と海外女性の関係は無論多いものの
いい加減な兵士が世界中に子孫をバラ撤いてるのも事実である
アメラジアン、米亜混血に関する本読むと、トホホな例がわんさか見られる
ま、ニッポン男児には世界サイテー級の話が実在するわとアメリカさん擁護しといて
ジェームズが娘に一言謝るというのには、それなりの罪悪があり、決心まで長い年月を要したわけよね
巡った季節が長過ぎて、想いが上手く整理出来ず、言葉にならないのか




娘は娘で
アメラジアンという事で、相当苦労したに違いない
ベトナム人って混血自体に偏見は無く、フランス系には昔から社会的地位高い者が少なくない
しかし戦争の落とし物的なアメラジアンの多くは、社会主義の国で厳しかったよう
ジェームズの娘も、恩讐を超えての父親との御対面かも




有為変転が世の常という歴史を持つベトナムならではの逸品かいね