mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

栄光と挫折、その旅路に見える極北の地

記憶力が財産であるBBAの備忘録だから無駄に長いわよ




まず、昨日記事二本目への追記
Beatrice Uria-Monzon
1963年生まれの、スペイン系フランス人メゾ・ソプラノ
30何歳の頃、↓を言ってた
「いま、フランスには、お腹の大きい歌手大勢います
アメリカ人のように仕事か家庭か二者択一なんて、人生謳歌したい我々には耐えられないですから」
公私混同しない、個人(を守る)主義と、昔から大人の国
どっちか優先するのはアリでも、どっちかを諦める発想は持たない
男が女に稼げとか、女が親に子供丸投げとか、何かと社会に寄生しないで済む男女共に自立システム整う
最近、労働時間外に会社が社員への社用メール飛ばすのを制限出来るようになった国だけあるわ
…マル高出産に駆け込み、家庭優先してますから~を仕事来ないBBA女優の言い訳にはするなよの意味ね




今年54歳のベアトリスおねえさんも、30年後くらいには、養老院暮らし?
‘カルテット! 人生のオペラハウス’(2012年)
https://search.yahoo.co.jp/video/search?p=%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%81%AF%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9&aq=-1&ai=f8.JEzqcSNWhMu0gvS4X3A&ts=9461&ei=UTF-8
観てないけど、ダスティン・ホフマンが監督したそうね
ダニエル・シュミット監督のドキュメンタリー映画トスカの接吻’(1984年)が元々のネタか…





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ミラノに実在する音楽家のための養老院“ヴェルディの家”を舞台に、そこに住む往年のオペラスターたちが全盛期を思い出して語り歌う姿を捉えたドキュメンタリー。製作はハンス・ウルリッヒ・ヨルディとマルセル・ホーン、監督・脚本は「ラ・パロマ」のダニエル・シュミット、撮影はレナート・ベルタ、音楽はジュゼッペ・ヴェルディジャコモ・プッチーニ、ガエタノ・ドニゼッティ、編集はダニエラ・ロデレールが担当。出演はサラ・スクデーリ、ジョヴァンニ・プリゼドゥなど。映画は監督のシュミットが撮影のために、この、音楽家のための養老院<ヴェルディの家>に入っていくところから始まる。ひっそりと静まりかえっていた館が、にわかに活気づく。この映画の<トスカの接吻>とは、プッチーニのオペラ『トスカ』の第二幕で、トスカの恋人の命を救うためにスカルピア男爵に抱かれようとする時、傍にあったナイフでスカルピアの胸を刺す、そのひと突きのことを言う。1902年の開館から今日まで1000人を越える音楽家が訪れたといわれる。この<ヴェルディの家>は、ヴェルディがオペラ人のために建てたもので、彼は二人の妻と共にここに埋葬されている。映画には1920年代のミラノ、スカラ座の花形オペラ歌手、サラ・スクデーリをはじめ、作曲家のジョヴァンニ・プリゲドャ、テノール歌手のレオニーザ・ベロン『リゴレット』を得意としたジュゼッペ・マナキーニなどが、往年の自信満々の表情で、それぞれの得意とする題目を披露する。

http://movie.walkerplus.com/mv10970/
トスカがスカルピアを刺す場面を、ごっこ遊び的に再現する場面あったよね
ボケ老人同士楽しそうねじゃなくて




楽家のための養老院とか、○○専用施設に永住出来るジジババって幸運よ
皆入れてよと音楽家がハイC張り上げたって、定員あるだろうし、先住者がなかなか逝かないし
入れたら入れたで、行政が面倒見てくれるとしても
「アテクシ、椿姫よ!わかってんの?アンタ、ここでも舞台と同じくアンニーナ、アテクシの侍女だからねッ」
「何さ、調子こいて素寒貧となり、亭主に捨てられたくせに!ワタクシは薄給を積み立て、自前入所じゃ~」
プリマドンナと永遠の脇役が火花散らす環境じゃないかと邪推する





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旅路の果て(1936年)

南仏サン・ジャン・リヴィエルにある俳優養老院、そこではかつての日のはなやかな舞台をただ一つの誇りとして、いま多くの俳優たちが余生を送っている。カブリサードは代役専門の役者だったが、主役のギトリーが健康だったため一度も舞台をふんだことがなかった。しかし、彼は自分の勝手に過去を創造しほらばかりふいている。マルニーは古典劇屈指の名優とうたわれていたが、愛人を同僚サンクレーに奪われて以来、俳優としての自信を失いここに隠退したのである。マルニーはその正直な性格の故にカブリサードを俳優として認めないために、両者の間に時折り小さな争いがあったが、ある日ここへ突然尾羽うち枯らしたサンクレールが現れるまでは、院内は平和な空気にみちていた。マルニーは恋人がサンクレールの許に走って間もなく変死したので、その死因を疑い、サンクレールにはげしい憎しみを抱いていた。サンクレールはいつも婦人の渇仰の的となっていると人から思われていたい性格の男で、養老院へきても早速近くのカフェーで働く娘ジャネットに眼をつけた。以前から経営難であった養老院は、いまでは万策つきいよいよ解散する破目になった。このとき院主の尽力でパリの新聞社が義えん金をだし、現役の名優たちによる慈善興行を行いこれを救うことになった。ところが公演の当夜、主役俳優が不意に事故のため出場できなくなったので一同はマルニーに代役をたのむことにした。カブリサードは生がいの思い出に、最初にして最後の舞台を踏みたいと決心しマルニーにたのむが許されない。彼は暴力でマルニーを倒し舞台に出たがかなしいかな一言のせりふもしゃべれなかった。大切な一幕をめちゃめちゃにして自分の部屋へかえった彼はその場に倒れてしまった。その夜サンクレールは純情のジャネットを自殺させようとしたが最後にマルニーに気付かれ、ジャネットは死の一歩前で救われた。数日後カブリサードの葬儀には、遺言により生前彼自身が書いた弔辞をマルニーが読むことになったが、生真面目な彼にはカブリサードを一世の名優としてほめたたえた弔辞を読むことができず、いくたびかためらったのち、弔辞を捨てて自分の思うままを述べた。「彼は俳優としてはとるに足らぬ男だ。しかし友人としては実にいい男だった。友よ安らかにねむれ」と。

http://movie.walkerplus.com/mv15350/
「彼は俳優としてはとるに足らぬ男だ。しかし友人としては実にいい男だった。友よ安らかにねむれ」
そーかもしんないけど、代役専門が最初で最後の主役を張れる舞台を奪うなよ
結婚式が花嫁のための舞台なら、葬儀は死者のための舞台なんだから




名優とか、歌姫とか、そんなん集めた養老院なんて、ドロドロした人間模様が描かれると思うわよ




「オラは、夕暮れどきが好きさ」
第一線を退き、さよならツアー中の老歌姫を評した、共に老いたファンの声
これって、喜んでいいのか、寂しく感じるか、悩む今日この頃である