mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

わかるかなぁ! わかんねぇだろうなぁ!

普段、用が無いと、昭和町marcel以外で人間と話す機会来ない
汚宅内を徘徊する
大真面目に、若年性認知症を心配中である




頭の体操には、「意味がわかると怖い話」が役立つかどうか知らんけど読む
「意味がわかると怖い話」、文字通りの意味を持つ、一見、普通に読んでいても普通の話に思える話よ
4篇ぺタリしとく(記事はアタシにしちゃ短篇記事なのに、引用のせいで長篇記事の意味)




【お出かけ】

「おい、まだかよ?」
俺は、女房の背中に向かって言った。
どうして女という奴は支度に時間が掛かるのだろう。

「もうすぐ済むわ。そんなに急ぐことないでしょ。…ほら翔ちゃん、バタバタしないの!」
確かに女房の言うとおりだが、せっかちは俺の性分だから仕方がない。
今年もあとわずか。世間は慌しさに包まれていた。
俺は背広のポケットからタバコを取り出し、火をつけた。
「いきなりでお義父さんとお義母さんビックリしないかしら?」
「なあに、孫の顔を見た途端ニコニコ顔になるさ」

俺は傍らで横になっている息子を眺めて言った。
「お待たせ。いいわよ。…あら?」
「ん、どうした?」
「あなた、ここ、ここ」
女房が俺の首元を指差すので、触ってみた。
「あっ、忘れてた」
「あなたったら、せっかちな上にそそっかしいんだから。こっち向いて」
「あなた…愛してるわ」
女房は俺の首周りを整えながら、独り言のように言った。

「何だよ、いきなり」
「いいじゃない、夫婦なんだから」
女房は下を向いたままだったが、照れているようだ。
「そうか…、俺も愛してるよ」
こんなにはっきり言ったのは何年ぶりだろう。
少し気恥ずかしかったが、気分は悪くない。俺は、女房の手を握った。

「じゃ、行くか」
「ええ」
俺は、足下の台を蹴った。
これは、オチで意味わかる話ね
「…ほら翔ちゃん、バタバタしないの!」
子供がバタバタするなんて当たり前の話も、オチで薄ら寒い場面である事が浮かび上がるわな




【カレンダーの謎】

久しぶりに実家に帰ると、亡くなった母を思い出す
母は認知症だった
身の回りの世話をつきっきりでしていた父を困らせてばかりいた姿が目に浮かぶ
そして今は亡き母の書斎に入った時、私は初めて違和感を覚えた
母にプレゼントしたカレンダーが見つからない
何の気無しにテーブルを漁ると、ハサミでバラバラにされた幾つかのカレンダーの切れ端が順序良く並んでいる事に気が付いた
母はどんなに呆けていても、私のプレゼントは大切にしてくれていたのにと…私はショックを受けた
私は感傷とともに並べられた日付を整理した
4/4 4/4 4/10 6/11 3/1 6/12 5/6 7/2 6/7 6/17 4/10 4/14 5/16
私は一枚だけ向きが逆になっている6/17に気づき、他の日付と同じ向きに変えていると、一階の父が私を呼んだ。
今日から五年振りの父の手料理が食べられる。
感傷を胸に押し込み、私は母の書斎を後にした。
これは、カレンダーの日付を周期表として考えるのが解読の鍵
「Ti Ti Ni Au Na Hg Mo Ra Re At Ni Ge Te」となり、6/17の「At」を逆さにすると「Ta」となる
小学生でも知ってる?Hgの意味がわかり、次に、在宅介護家庭の姿を思い描いてみよ
…これ読んだ時だけ「常駐介護士いなくてヨカッタ~」と思えるほど、現代社会を反映する話、それが一番怖い




【俺にも彼女ができました】

俺にも彼女ができた
包容力のある蠍座のB型
丁度仕事から帰って来た時告白されて
持って来た食材で料理中。
つまり俺にも春が来た
たのしい日々が始まりそう
女っ気がない人生から卒業だ
ニコニコした生活が待ってる
居場所もできて
座ってると料理が出てきた
ラッキー
れんあい経験無いけど
てんからの贈り物かな?
にんげん、良い事がある
げんに、俺がそうだ
ラッキー
れんあいも頑張るか
なんか、ずっと見ていてくれて、
いつも気に掛けてたらしい
たのしい
すてきな人生
けいけんない俺で良いらしい
てか、これ見て照れてるよ
アタシゃPC文章を縦書きする方法わかんねーじゃなくて
俺の感想を縦読みすれば、「美女から告って来るにはウラがあるくらい思っとけ」




【トイレットペーパーのメッセージ】

彼女がいるのに他の女の子に浮気した僕。彼女は怒って連絡もつかなくなってしまった。やっと彼女と会えたけれど、気まずくて思わずトイレに逃げ込んでしまう、そしたら彼女からのメッセージが――。

浮気をしたのが彼女にばれて2週間。

ずっと連絡がなかった彼女がやっと部屋にあげてくれた。
でもお互い気まずくて一言も口をきけないまま時間だけが過ぎていく。
僕はその空気に耐えられなくなってトイレに逃げ込んだ。
ふと脇を見るとトイレットペーパーの端にペンで「真美より」と書いてあった。

なんだろう。
どきどきしながら紙を引き出すと、そこに彼女からのメッセージが書き込まれていた。
メッセージは何行にもわたっていた。
僕は紙を1行ずつ引っ張り出しながら噛みしめるように読んでいった

真美より

でももうすべてリセットしていいと思うの
あなたと過ごした宝物のような日々
それが私にとって大切だと気づいたから
なにもかもぶち壊してしまうこと
許されないことだもんね
あなたが浮気していたことは
全部忘れてしまえるわ あの娘と
あなたとの関係もこれで帳消しってこと
にしてあげるお互いつらかったよね 私と
あなたは 十分に苦しんだからこれから楽
しんじゃおうよ 一緒にね

隆史へ

涙があふれてきた。
いま扉の外に真美が待っている気配がする。
はやく出て行って彼女を抱きしめてあげよう。
本当はノーヒントにしたいけど、上級篇とあって難解過ぎると思うので
「メッセージを、まず上から普通に読み、次に下から1行ずつ読む」
さて、何が見えて来る?
これまた、オンナは魔性の証明と言えようぞ!




以上、意味がわかると怖い話の有名どころながら、「わかんねぇだろうな~」と態度デカイ記事題名の意味

若い衆が観たって、わかるかなぁ! わかんねぇだろうなぁ!

若い衆がわかったって、こんな記事思いつく50歳が、一番の洒落怖とも?