mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

一般価値基準に、余分な一本。故に、七曜の後に無駄な八日目が在る世界

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ダウン症の施設にいるジョルジュはもう何年も前から面会日に家族が来ない
彼は大好きなママンに会うため犬を連れて施設を抜け出す
新しい大銀行の社員教育担当重役で、妻子と別居中のアリーが面倒を見る羽目に陥る
ジョルジュの言うママンの家を探して旅に出るが、行く先々でトラブル続き
やっとママンの家を見つけたが、彼女は亡くなっていた
そこの住人から聞いた住所を頼りにジョルジュの姉を訪ねるが、彼女は夫と家族がいて弟は引き取れない
アリーは海辺に妻の実家を訪ねるが、彼女は拒絶し、娘たちも会いたがらない
絶望するアリーを慰めるジョルジュ
アリーは彼を施設に戻すしかなかった
ジョルジュは街に戻り、アリーの銀行の屋上に登る
買ったチョコレートを頬張ると(ジョルジュは、チョコアレルギー持ち)、宙に身を投げた
しばらく後、街角に佇むルンペン姿のアリー
緑にあふれる精神病の療養施設には、純真な子供に帰った父を訪ねるアリーの娘たちの姿が見られた




エリートサラリーマンのアリーがダウン症の青年ジョルジュとの交流により
友情や家族の大切さを知るファンタジー要素を含んだドラマ
監督は‘トト・ザ・ヒーロー’(1991年)でカンヌ国際映画祭で新人監督賞を受賞したジャコ・ヴァン・ドルマ
ダウン症の青年ジョルジュは実際にダウン症患者であるパスカル・デュケンヌが演じ
ダニエル・オートゥイユとともに1996年の第49回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した
映画題名は、旧約聖書に基づいていて
「神は一日目に太陽を作り、二日目に大地を作り…六日目に全てを作って七日目は休息した
そして八日目にジョルジュを作った」
ダウン症が、体細胞の21番染色体が1本余分に存在し、計3本(トリソミー症)持つ事によって発症する所から?




この映画で好きなのは、姉弟の再会場面
「ママンは私を構ってくれなかった。私にはいま、家族がいる」
お姉ちゃんが泣き出したら、弟はニコニコしながらお姉ちゃんの気持ちを理解した




ジョルジュの余分な染色体に、恵まれた者には絶対得る事が出来ない類の優しさも書き込まれていたわけね
お姉ちゃんを責める者という意味での健常者がいれば、その者の心が障害者と言えると思わない?