mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

純白は罪の色というが…潔白をも黒く染める

6月16日か。ババァ側祖母さん地獄落ちから31年目だ
ま、海軍祖父さんに蹴り入れてた鬼嫁の目にも涙、最期にゃ我慢強く介護した亭主に感謝した
アタシが柩に入れてやった阪神タイガースの旗振りながら昇天へ変更されたかえ?
祖母さんの三女、母ちゃん見習い、亭主見下すのは控えないと、アタシのATM状態無期限に続くぞメモメモ




六月の花嫁月間の中間日を遊びたい、恒例の超長編、本日は二本立て記事どすえ
ネタ元は、↓より
2013/06/20 19:17ウェブリ休憩所【純白は罪の色というが…潔白をも黒く染める】
http://mathichen.at.webry.info/201306/article_7.html





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当記事の主人公ですが、その前に




『ロバート・ダドリー (初代レスター伯) 』
エリザベス1世の寵臣であるが、寵臣、寵姫の類は面倒極まる存在と言える




エリザベスの父親ヘンリー8世、つまりオトコの場合
エリザベスの母親アン・ブーリン含め、嫁を何人処刑した?
母親が頑張って何人産もうとも、男系と女系の家系に分かれる多いのは
母親の腹が男腹や女腹に分かれるからでなく、父親のオタマジャクシが、子供の性別決めるからじゃん
( * 受胎時の母体状態にも影響されるが、♂♀決定権は父親が持つ)
16世紀にそんな事知られちゃいないものの
( * 21世紀の現代でさえ、跡取り男子どうのと五月蠅いニッポン人見よ)
英国はサリカ法典の適用外なのに、男子誕生に執念燃やし続けたヘンリー
メアリーとエリザベスの姉妹は、庶子の身分に落とされた
嫁殺すわ、娘も冷遇するわ、ヒトデナシ親父も甚だしい
6人目かつ最後の王妃キャサリン・パーが、メアリーとエリザベスの復権を夫に嘆願により
狂信的なカトリック教徒メアリーですら、プロテスタントの継母を深く慕った
継娘を想うなんて、現代ニッポン後妻族とは月とスッポン、泣けてくるわ
泣けてくるわといえば、キャサリンの妊娠中に王女エリザベスの寝室に出入りしていた再婚亭主
キャサリンも男見る目持たなかったわね~




エリザベスの場合、つまりオンナの場合
女性が権力の座に上ると、何かとシガラミ多く、縁遠くなる見本だ
ダドリーの嫁の不審に映る死に際して
「エリザベスは却って、これで結婚すると自分も殺人犯だと思われると、結婚しない決意を固めたともいわれる」
一国の権力者としての責任感、案外当たってると思う
醜男ヘンリーの娘だけあって、メアリーもそうだが、美人じゃないだけに
「コレは☆」の男前いても諦めざるを得ないなんて、カワイソ過ぎる~




とはいうものの
オンナはあまり軽はずみな真似しないのが身のため
手に入れていたはずの幸福がスルリと逃げてしまった
その例が、当記事に描かれた肖像画の女性、Elizabeth Fenningでやんす
( * 上段までは、エリザベス繋がりでの強引な枕部分だったワケ)




19世紀、1815年のロンドン
エリザベス・フェニング(以降、エリザ)は23歳の若く魅力的な召使い
ある夜、エリザの用意した料理を、主人一家が食べた直後、一家は激しい症状を起こした
その結果、料理したエリザが訴追された




激しい症状を起こした食べ物というのは、ダンプリング、つまり団子
黒くて重く、どうやら火の通りが充分ではなかったよう
ダンプリングは焼き方が不充分だとイースト菌がしばしば残っている
しかも料理したエリザ自身、主人一家と同じ物を食べている
料理したエリザ自身が中毒に陥ったかもしれなった




だが検察側は、召使いが主人一家に毒を盛ったと主張した
ネズミ退治用にどこの台所にも備えてあるヒ素を盛った根拠は
「問題の日にエリザが、主人の妻であるターナー夫人に、いつもより熱心に自分に料理させてくれと頼んだ」
状況証拠のみの、被害者による実に頼りない証言だけ
弁護側も、検察と同じく、ヒ素の毒による証明なされないままでのお粗末さを示した




死人は一人も出なかった。しかしこの時代には、司法制度の未熟か、殺人を試みただけで死罪に値した
一方的に被告として呼びつけられ、その場で有罪を宣告されたエリザには寝耳に水
彼女はショックのあまり被告席で身悶えし、物凄い悲鳴を上げたという
「私は、この訴えに対して全くの無罪です。本当にそうなんです
私は、ターナー館が好きです。とても快適に過ごさせて頂いてました」
エリザにとって不幸だったのは、「自分の裁判なんて、誰も価値持たない」
エリザ裁判の後に、ある凶悪事件の大物裁判が控えており
関係者は皆そちらに気を取られ、一介の召使いなど顧みられなかった




当時の大多数の人々は、エリザの無実を確信したが
人々の頭は、ウォータルーの戦いとフランスとの戦争で一杯であり
エリザを絞首刑から救うまでには至らなかった
それでも人々は、処刑の日、絞首台に立つエリザを見て、同情した
白いモスリンのドレスを纏い、腰にサテンの大きなリボンを結び、大きなライラックの飾りのついた靴を履き
それらの優雅な姿こそ、エリザの無実と、幸福を踏みにじられた苦しみを表現していたからであった
エリザは本来ならば、処刑前日の夜、結婚する予定だった。つまり、エリザは処刑台に、花嫁衣装で登った
最期まで、「私は無実です」…白いドレスには、潔白を訴える意味も込められていたのか?




エリザ事件には状況証拠だけで決定的な証拠は何も無く、現代ならまず法廷に持ち込まれない
いや1815年当時でも、もう少し冷静かつ詳細に捜査されていたら、エリザの無罪放免は可能だったと思う




エリザは何故、検察側から毒を盛ったとされたのか?
検察側の主張として
「エリザは事件の少し前のある日、半裸で同じ屋敷内の二人の徒弟のいる部屋に入ろうとする所を
館の主であるターナー夫妻に見つかり、『罰当たりな振る舞い』と見なされ、厳しく注意された
この日以来、被告人は被害者である主人夫婦に強い不満を抱き、復讐を決意した」




いつもより熱心に自分に料理させてくれというのは多分
主人一家に自分の腕振るって美味しい物食べさせたいとか、逆に、場数踏んで料理の腕上げたいとかだった
婚約している身で他の男に夜這いなのか、徒弟の一人が婚約者でコッソリ逢い引きなのか
経緯はどうあれ、雇われの身を考えれば、ちょいと軽率ではあったね
時を置かずして、主人一家の凶事に関わるとなれば、後悔先立たずの一言




法廷に持ち込まれる冤罪までは行かずとも
黒歴史が暴露され、人々の心証を悪くする事態に巻き込まれる恐れ
洋の東西、老若男女問わず、いくらでも見聞き出来る
「過去の事じゃん」「人生何度でもやり直せるわ」と浮かれポンチだと、人生狂わされる痛い目に遭うかも
どちら様もお忘れなく。特に女性は、この世は基本、男性原理で、二重基準と合わせてね




ちびまる子ちゃんキートン山田風に、「後半へ続く」