mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

遠神清浄なる響きで聴きたい、楽に寄す男の愛と生涯


歌唱など

ホッターは偉大なヴァーグナー歌いとして広く認められ、とりわけ『ニーベルングの指環』の神々しいヴォータン、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の慈愛に満ちたハンス・ザックス、『パルジファル』のグルネマンツ、オランダ人など主要作品の要となる役柄において高い評価を受けた。

また、ホッターはオペラの舞台のほか、シューベルト、R.シューマンやヴォルフなどのドイツ歌曲においても、その洞察力に富んだ解釈で深い感動を与えた。1962年以来、日本でもたびたびリサイタルを行い、多くの聴衆の支持を受けた。

特にシューベルトの『冬の旅』、『白鳥の歌』が広く愛聴されているが、バス・バリトンという自身の声域からレパートリーを制限し、『美しき水車小屋の娘』やシューマンの『詩人の恋』などは歌わなかった。

引退後、ミュンヘンのホッターのもとにはさまざまな歌手が勉強に訪れ、クリスタ・ルートヴィヒが女性が『冬の旅』を歌う事について尋ねた際には「良いと思うよ。私は『女の愛と生涯』を歌おうとは思わないけど」と語った。後にナタリー・シュトゥッツマンも『冬の旅』を勉強しにホッターのもとを訪れた。

Wikipediaハンス・ホッターより引用 )





ドイツの偉大なるバス=バリトン歌手、ハンス・ホッター(1909年1月19日 - 2003年12月6日)
今日が、106歳のお誕生日記念ペタリ
これは、第2回目の来日、1964年の映像ですかね
55歳。現代の歌手ならようやっと円熟期迎えるかの年齢に、ヴォータン抜きに神様だった




ホッターさんのヴォータンといえば
ラインの黄金の正式録音(スタジオ収録)は無い
ショルティ盤指環の♪ワルキューレ、♪ジークフリートが遺されている
ワルキューレに関しては、よ~く聴くとツギハギわかるぞ、編集の勝利じゃないの?
喘息と不調の影響が続いてたのかしらん
全盛期収録の点で言うと、1955年のカイルベルト指揮バイロイト音楽祭指環が上出来でしょ
【極上の音楽奏でる聖なる酔いどれ楽団】(2014年3月18日)
後年ショルティ盤を製作する事になるジョン・カルショーが、英国デッカ勢を連れ、聖地に乗り込んでの録音ね
Wagner : “Der Ring des Nibelungen” 1 / 2 (Keilberth, 1955)
Wagner : “Der Ring des Nibelungen” 2 / 2 (Keilberth, 1955)
当時46歳と、もうじき49歳の誰かより若々しいホッターさんが聴けるわよ~ん
お暇と体力をお持ちの皆様、頑張ってみなされ
mathichenさんはCD持ってるから、好きな時に好きな箇所を簡単に聴くわ(ヒトデナシ)




ホッターさんの声って、現代の耳には、かなり重っ苦しい声に聴こえるのやら
40歳過ぎに早くも、♪ニュルンベルクのマイスタージンガー靴屋が苦しくなっていたという
Wagner - Die Meistersinger von Nürnberg - Wahn! Wahn! - Hans Hotter - Cluytens (Bayreuth, 1956)
1956年のヴィーラント演出時を聴く限り、確かに
そういう声じゃ、なるほど、「私は『女の愛と生涯』を歌おうとは思わないけど」?
声質はともかく、男性の書いた詩による(男性視点による)女歌を聴いてみたかったと思うけど?




なお、ホッターさんの若い頃
ドイツのどっかの劇場でのマイスタージンガー公演、歌う場面少ないその他大勢の親方役にちょいと不満
終幕、ニュルンベルク市民が皆ザックス万歳を歌う場面に於いて、ワザと半音上げたんだって
大合唱の渦の中、どーせ誰にもわからんわと軽く考えてたんだけど
「おう、○○親方(どの親方か忘れた)。何やっとんねん~」と指揮者から突っ込まれたそうな
以来、突っ込んだ指揮者を尊敬したらしいが
神様から尊敬された指揮者の名前、ジョージ・セル
…神様だけあって、先見の明さすが~
ま、神様にも自己顕示欲旺盛な時期あった頃のカワイイお話ね~