mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

地味な子も、男前以上の男前も、神さんの創造物

コラム:トーレスはスペインとともに歩を踏み出した
アイルランド戦の得点で目覚める
2012/06/15 11:55:00 
 
硬く、真剣な表情をしていた。グループCのアイルランド戦、残り20分を切っていた。フェルナンド・トーレスは冷静にベンチから試合を見詰めていた。以前も同じようにベンチにいたが、今回は状況が違った。英雄的な活躍をして、スペインに重要な勝利をもたらしたのだ。彼の復活は成功し、重要な役割を果たした。
 
日曜日から、話題はすべて背番号9のことだった。偽背番号9か、本物を使うのか。だが、スペインの背番号9のユニフォームは、一つしかない。トーレスのものである。
 
この28歳は素晴らしいスタートを切った。4分には本能的にルーズボールを拾い、シェイ・ギブンの指でも止められないシュートを決めた。力を証明したのだ。濡れたピッチの上で、フィジカルに優れつつも限度のあるアイルランドの最終ラインを相手に、トーレスは本領を発揮した。
 
さらなるチャンスが訪れては消えた。スクウェアパスから2-0とできそうなロブもあった。ファイナルサードでの疑問が残る判断や、不用意なオフサイドもあった。だが、これはトーレスを実際以上の年齢に感じさせ、2011-12シーズンのプレミアリーグで6ゴールに終わった男には見えなかった。
 
スペインは実際のアドバンテージを残さず、試合を支配する癖があるようにみえる。ワールドカップはその好例で、スペインは試合をほとんどコントロールしながら、2得点以上した試合はなかった。
 
アイルランド戦でも同じようなことになるかにみえた。スペインはハーフタイムまで、1点のアドバンテージしか奪っていなかった。だがインターバル明け直後、ダビド・シルバがその状況を変えた。素晴らしく即興的な一撃を、ゴール隅に決めたのだ。その後、トーレスは3-0とリードを広げ、スペインサポーターの称賛を受けながらピッチを後にした。数日前には、イタリア戦で2度の決定機をミスした彼をひどく批判したファンからの称賛だった。
 
この夜の最初の得点で、トーレスは代表通算29得点とした。元主将のフェルナンド・イエロに並んだのだ。2点目では通算30得点に到達し、スペイン代表歴代最多得点で3位に躍り出た。彼の上にいるのは、44得点のラウールと、51点のダビド・ビジャだけである。
 
もちろん、今回のEUROに出るスペイン代表にビジャの不在は痛いが、今回証明されたように、彼らはビジャ抜きでもやっていける。
 
セスク・ファブレガスと交代でトーレスが退くとき、今大会でおそらく最も弱い守備陣相手に、記念すべきハットトリックの機会が失われたような気がした。代わって入ったバルセロナのMFは、内へ切れ込むと印象的なゴールを決めてチーム4点目を奪ったのだ。
 
セスクは楽しそうではなかった。偽背番号9の実験ではチーム唯一の得点を挙げたにもかかわらず、イタリアと引き分けてかなりの批判を受け、自分の居場所を失っていた。
 
ベンチに戻り、トーレスもハッピーとは程遠いようだった。だが、そこにあったのは飢えであり、それこそがデル・ボスケにとって歓迎すべき問題をつくり出す。スペインはまだ、ベスト8進出を決めてはいないのだ。
 
この勝利でスペインは、グループCのポールポジションに立った。だが、イタリアがアイルランドを破り、スペインがクロアチアに敗れたならば、スペインは大会を去ることになる。
 
まだ、最大限の集中力が必要とされている。だが、スペインは必要とされていた歩を踏み出した。それはフェルナンド・トーレスも同様である。彼らはまだ先へと進んでいくべきだが、3つ連続のタイトルを夢見る前に、もう一つ厳しいテストが残っている。
 
文/ベン・ヘイワード
 
( 出典先:Goal.com )
 
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天と地くらい、両者の扱いに差があるとな?
 
セスク見ると人間変わるmathichenさんの手にかかったら…文句あっか?どお?
 
トーレスは悔しかったら、『神の子』に復活して、赤い艦隊を優勝させましょうね