mathichenの酔いどれ日記【Hatena版】

~midnight dribbler~(ウサギ畑でつかまえて)

ドイツ家族の肖像

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映画‘ヒトラー ~最期の12日間~’(2004年)の場面ですね
左側にいるヴィルヘルム・ブルクドルフ陸軍大将役ユストゥス・フォン・ドホナーニは、
世界的音楽指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの息子で、
父親だけでなく何故か継母に当たるソプラノ歌手アニヤ・シリヤにも似ているのは似た顔夫婦だから横へ置き、
曾祖父も著名な音楽家と、ドイツ上層中流に属しています

…が、家庭には哀しい歴史があります

父親クリストフを幼年期より知る者によれば
「クリストフは生活面で苦労は知らずに済んだものの、父親が戦争で亡くなった時、
ナチス抵抗運動で命を落としたのを知った12歳で子供時代を終えた」

それでも彼は生き延びられただけ幸運です


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ゲッベルス宣伝相夫婦は、ナチスの世でない祖国に6人の子供を残したくないと、道連れ心中を選びました
亭主は躊躇した模様ですが、嫁の総統への絶対的忠誠心の前に消し飛んだのか
何にせよ、両親の動きから自分たちが殺される事を察した娘の1人が抵抗する姿は哀れでした
地下壕最後の生存者で映画にも登場しているローフス・ミシュの主張通り、
ゲッベルスの6人の子供たちもナチズムの犠牲者。子供らのための慰霊碑を建設すべき」だと思います

市街戦の場面では、少年少女兵が忠義無双ぶりを叫んでいました
ある少年の父親に説教されても聞く耳持たず
しかし、1人の少女が死体として転がるや、件の少年は夢から覚め両親のもとへ帰ります
確か劇場版でなくDVDで観られる完全版では…
祖国の破滅を知るや、少年の両親は命を絶ってしまう。そんな一家の結末が描かれていたような?
少年は総統秘書のおねえさんと一緒に戦後の旅立ちを歩み始める幕切れでしたが、
彼もクリストフ少年同様、精神的には大人としての一歩でもあったのでしょうか