スター女優の位置を奪ったイヴが、駆け出し女優マリリン・モンローに主役奪われるVHS表ジャケットw
そのマリリンですら、同じ駆け出し女優バーバラ・ベイツに負ける
端役だがイヴには第二のイヴが現る幕切れを飾るフィービー役が美味しい役柄であり、究極の一発屋として永遠に残れてヨカッタね
正確に書くと、「ホラー仕立ての『イヴの総て』的な物語の構想を練る夢を見た」
ジョージ・サンダースが演じたシニカルで非情な策を弄する演劇批評家の役回りも登場する話であった
『イヴの総て』は、アカデミー賞では作品賞を含む6部門で受賞し、カンヌ国際映画祭でも審査員特別賞と女優賞を受賞した
「バックステージ物対決」をも制した
11部門にノミネートされたが、『イヴの総て』相手に苦戦し、結局3部門での受賞に留まった
Sunset Blvd (1950)- Last Scene - YouTube
※自らの監督作で本番の乱交パーティやらせたのが、変態エリッヒ・フォン・シュトロハイム
基地外サンダースは、自分は65歳になったら自殺するということを宣言し、実行した際の遺書に
世界よ、退屈だからオサラバするよ。もう十分長生きした。
このステキな糞溜めの中で、君たちが不安に頭を抱えたままにしておこう。せいぜいお幸せに。
尤も『イヴの総て』も、アカデミー賞で美味しかったのは、ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督
前年度の『三人の妻への手紙』に続いて監督賞と脚本賞を受賞した
2年連続で4つのアカデミー賞を1人の人間が獲得したのは後にも先にもマンキーウィッツのみである
『イヴの総て』に於いて損した、それは女優陣
『青春の抗議』、『黒蘭の女』に続いて3度目の主演女優賞かと云われたベティ・デイヴィスが
共演のアン・バクスターが所属会社20世紀フォックスの力を借りて主演女優賞にノミネートされ
結局、票が割れたことで、2人とも受賞は叶わなかった(受賞は『ボーン・イエスタデイ』のジュディ・ホリデイ)
デイヴィスを主演女優賞ノミネートに、バクスターを助演女優賞ノミネートに分けりゃイイじゃんと思うでしょけど
バクスターは1946年に『剃刀の刃』で助演女優賞受賞済みに加え
『イヴの総て』から、セレステ・ホルム、セルマ・リッターが助演女優賞ノミネートに挙がったからねぇ
尚、受賞者は、映画出演わずか6本というジョセフィン・ハル - Wikipedia
ところで、『イヴの総て』と『サンセット大通り』の共通点には、大女優役選びに難航したことも挙げられる
『サンセット大通り』の場合
「世間から忘れられたという事実を受け入れられず、およそ実現不可能だと思われるカムバックを夢見るスター気取りの中年女優」
最後にゃ、クルクル✋となり、クネクネとサロメを踊る役柄、気位高いハリウッド大女優様の誰が進んでやりたがる(・・?
意外や意外、あまりに大物過ぎてオファーに応じると思われなかったグロリア・スワンソンに落ち着いた
『イヴの総て』の場合、当初、クローデット・コルベールが演じる予定だったが、怪我のために降板
スーザン・ヘイワードやマレーネ・ディートリヒ、バーバラ・スタンウィックの名前も挙がったが
脚本を読んで気に入ったベティ・デイヴィスが演じ、彼女の代表作となった
『イヴの総て』マーゴ役女優の流れを見て何がウケるって
前年コルベールが盗んだオスカー像を、今年デイヴィスが遂にっぽいw
1935年度の主演女優賞ノミネート者をよーく見ると、これまた因縁を感じる
『イヴの総て』にモデルがいて、言わば「マーゴ御本尊」「マーゴを演じた女優」が同年のアカデミー主演女優賞ミネートされた格好
マーゴ御本尊は黄金に輝くオスカー像が逃げちゃったのが嫌でしょかね?w
新参者がベテランを踏み台にしての構図は何処の世界にもある
映画界や演劇界で他に探すと
アンナ、クリスティーナ、どちらもモデルとなった女優が存在する
脚本担当のボガエヴィッチ&ホランドを見て、「ポーランド人?」と思う人いる?
ビンゴ~☆
アンナ:世界三大映画祭全てで賞を獲得している映画監督イエジー・スコリモフスキの奥方(名前は不明)
クリスティーナ:1984年の『ゴーリキー・パーク』で高い評価を得た女優ジョアンナ・パクラ
と、2016年に書いたが
監督の元奥方を見つけた
ポーランド人監督の元奥方ですぐ浮かぶのは
ロマン・ポランスキーと離婚したバルバラ・ラス
東京の街で共演したカールハインツ・ベームと再婚し、指揮者カール・ベームの孫ちゃんを産んだ
19歳でポーランドを離れ西側で活動始めてるから
その頃結婚したポランスキー、自由な表現活動を求めてフランスに移った亭主と一緒にか?
離婚後も欧州を拠点に置いたおかげ様により、細く長く活動出来たと思う
チジェフスカこちらは、映画のアンナと違い、アメリカ演劇界で不遇のままどころか長きに亘って実績を積み上げたけど
結婚
1960年代末に当時のポーランドの共産主義政権から国外退去処分を受けると、
妻でポーランド人映画女優のエルジュビエータ(エリザベス)・チジェフスカ
(チジェフスカはポーランド人映画監督のイエジー・スコリモフスキと離婚後、
当時ニューヨーク・タイムズのワルシャワ特派員だったハルバースタムと1965年にワルシャワで再婚)
と共にニューヨークへ戻る。
アメリカに移住せざるを得ず、1980年までポーランドで活動出来なかったことが、キャリアの一時期に影を落としたのかもね
『アンナ』では、欧州(チェコスロヴァキア)から亡命したスター女優が、知識人との離婚後、NYで仕事を見つけるのに苦労している
欧州とアメリカでは映画界や演劇界の環境が異質だし、外国訛りの英語がネックとなったのでは?
俳優は喋ってナンボの職業だよ
「アンナは錯乱状態のまま、いつの間にかクリスティーナの映画のロケ現場に姿を現わした
しかもその手には1梃の拳銃が握られ、銃口は真っすぐクリスティーナへと向けられていた…」
これは創作でしょけど
チジェフスカにも、いろいろストレス満載の所へ、わけわからん上に図々し小娘とか、精神不安定の時期があったのかと
ポーランド版イヴ・ハリントンについて調べると
1982年にアメリカに移住し、モデルとしても活躍
Sven Nykvist Wins Cinematography: 1984 Oscars - YouTube
レッドカーペットで愛想振りまいていた姿も記憶している
渡米後2年や3年で、OscarNightにお座敷掛かるって…余計な想像は置き
今年、高齢者デビューした
現役だが、ウィリアム・ハートと共演していた1980年代中葉がピークのよう
Private Lessons II (1993) - Complete - YouTube
35歳過ぎてナニやってますねんw
PRIVATE LESSONS Movie Review (1981) Schlockmeisters #662 - YouTube
三十路手前で旬が過ぎ去っていたオリジナル版のシルビア・クリステルに通じる寂寥感が漂う…
策を弄してスター女優へのし上がった御本家イヴとて、拍手喝采の夜の後には
過去の偽りに満ちた正体と汚ないヤリ口の証拠を老獪な批評家に握られており、枕を高くして寝られない日々が始まる
ウマシカ正直に努力してコツコツ築き上げ成功を収めた者とて、イヴともども
取って代わろうとする者から虎視眈々と狙われる日々が続く
だったら、仁義守った上での利用はしても、敵を作るような真似はするな
困った時に手を差し伸べてくれる味方を作れ、ね