Loser is Oscarのせいで、昨日記事が今日記事になってしもたw
Rossini - La Cenerentola (1981) - Complete opera
ロッシーニ25歳のときの作品で、『セビリアの理髪師』の翌年に書かれた。
わずか3週間で作曲されたが、ロッシーニのもっとも優れたアリアや重唱を含んでいる。
早口ソングやドタバタを採り入れたオペラ・ブッファ(喜劇)であるが、
チェネレントラや王子の真摯なアリアのように喜劇を超えている面もあり、「オペラ・セミ・セリア」とも分類される。
初演では不評であったが、すぐにイタリア内外で人気の作品となり、1820年にはロンドンで、1826年にはニューヨークで上演された。
19世紀の間は『セビリアの理髪師』と人気を競っていたが、
コロラトゥーラ・コントラルトの歌手がまれになると、しだいに上演されなくなった。
しかし、1970年代以降のロッシーニ・ルネッサンスによって、
チェチーリア・バルトリなどのロッシーニを得意とする新世代のメゾ・ソプラノ歌手が登場し、
この作品の人気は再燃した。
現在では、録音や上演回数の多いオペラ作品となっている。
Abbado conducts Rossini en Versailles.1985
1970年代以降、埋もれていた作品の蘇演が盛んとなり、歌唱技術に優れる歌手が増えた点を、ロッシーニは喜べや
ただ『チェネレントラ』は、登場人物7名のアンサンブル・オペラとあって、歌えりゃイイもんでなく高度な演技力も求められる
とりわけ題名役
Cecila Bartoli - La Cenerentola - Non piu mesta
これを声楽コンクールで歌ったら審査員から「頭ダイジョブ?」の時代あったくらい、超絶技巧アリアで全幕を〆る
最後の最後でハズシたら目も当てられずケチつくリスクの、意外と超名演少ない作品である
「シンデレラ物語成功には努力と実力が必須」、某MMに嫌味かましてやりたかったりするw
シンデレラと言っても
童話のシンデレラとは違い、魔法は登場しない。
魔法使いの代わりに、王子の指南役の哲学者がチェネレントラを宮殿に導く。
ガラスの靴の代わりに腕輪が使われる。
継母は継父になっている。
また、この時代のオペラ・ブッファらしく「変装」が話の中心になっている。
主人公は、後妻に入った未亡人の連れ子であった
ドン・マニフィコ家から見ると、灰被りを意味するLa Cenerentola、正確にはアンジェリーナは半ば「他所者」
しかもドン・マニフィコが、継娘の持参金(実父の遺産?)を実娘たちの贅沢三昧に使い込んでいた
世間にバレたらお縄を恐れ 、アンジェリーナを女中として台所に追いやっていたわけ
そこへ現れたのが、花嫁探し中のラミロ王子御一行様
王子の従者とアンジェリーナがお互い一目惚れするが
身分や財産狙いでない心優しい女性を望む王子が、指南役の哲学者アリドーロの勧めに従い
従者ダンディーニと入れ替わってるから話がややこしくなる
そお、アンジェリーナは最初から王子の心を射止めていた
しかし灰被りの境遇故に、王子の宮殿に招待されたドン・マニフィコ父娘から取り残され、当然「従者」に会えない
落ち込むアンジェリーナを救ったのが、 今朝訪れた乞食、実はアリドーロであった
着飾るしか能が無いクロリンダとティスベの意地悪姉さん'sは、乞食を「シッシッ」と追い払う
「台所のお余りですけど」、薄汚れたアンジェリーナがパンとコーヒーを恵んだ
Una volta c'era un Re(昔ある処に王様が、純情な娘を云々)、ちょいと嫌味っぽいけどwは置き
「見てくれに拘らないこの娘が、未来の王妃に相応しい」と見抜いたアリドーロは、アンジェリーナが宮殿へ行けるよう取り計らう
その後の展開は、ワルを挫き正義が陽の目を見るべく仕組んだ茶番劇みたいなもの
Rossini-Cenerentola-"Questo è un nodo avviluppato"
第二幕、従者から王子に戻ったラミロが、灰被り娘こそ宮殿に現れた謎の貴婦人と知った
ドン・マニフィコ父娘もまさかの展開に驚いた
王子から従者に戻ったダンディーニが「こーなるのはわかっていた」というからw
ドタバタ劇の最後は、アンジェリーナが妃だと王子が言い放ち、無駄な抵抗を続けるドン・マニフィコ父娘を制した
灰被りの境遇から玉座に上るアンジェリーナ
フレデリカ・フォン・シュターデ 「チェネレントラ」 フィナーレ
改悛したが身を引こうとするドン・マニフィコ父娘に、「もう娘や妹と呼んで貰えませんの」と赦す理由わかる?
虐げられていた者にとって幸福を掴むことが、敵への最大の復讐である
復讐が果たせたら過去は水に流せるというか、赦しが復讐というか